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サウンドハウス

Acoustic Guitar Repair / Custom

【中古アコギのすゝめ】メリット&注意するポイントを徹底解説

【弾きづらい】ネック、ボディトップの状態を確認

アコースティックギターのボディは薄い板を組み合わせて箱にしています。そこにネックを組み付けてブリッジを張り付けて弦を張ると70kgぐらいの負荷がかかる事になるので、当然(ボディとネックはいずれも補強していますが)強度の弱い部分から変形や収縮による割れが生じてくることになります。(安価なモデルが壊れやすいのは素材や組み込み強度が悪い為です)

最もポピュラーな症状としてネックの反り、ボディトップの変形、ブリッジの浮きや破損等が挙げられますが、いずれも修理することは可能です。ネックはトラスロッドに余裕があれば締めて調整(Repair 2,000円前後)することが可能ですが、注意が必要なのはボディトップの変形。修理するには木工が必要なため、手法や仕上がりはリペアマンによって様々です。

また、ボディトップは設計の段階で少々膨らんでいるものなので、ちょっと膨らんでいたからといって異常でもありません。「許容範囲はどの程度?」と聞かれることがありますが、ギターを作る際に膨らむことを考慮して設計しているものもあるため一概には言えないです。ボディの変形が問題というよりは、それによってブレイシングが剥がれていたり(”ブレイシングが剥がれているから膨らんでいる”のかも)、弦高が高くなってしまって弾きにくい事が問題です。

蒸気や熱でボディトップの変形を直している方もいらっしゃいますが、チューニングするたびに同じ負荷がかかり続ける以上、しばらく時間が経つとほぼ100%再発しますので恒久的な改善策ではありません。補強材を足して強度を確保したうえで、場合によっては弦高を下げるためにネック角度調整を行う必要があります。

上記の工程はいわゆる”ネックリセット”というリペア手法で、ナット再作成リフレット込みで10万円を優に越える内容のため、結論を申し上げると”ネックをロッドで調整してもまだ標準の弦高に満たない中古ギターは買わないほうが良い”です。弾きにくい状態で頑張って弾いていても手がボロボロになるだけですし、そのうち手に取って弾くことも無くなるので、別の個体を探しましょう。

【どこからか音が鳴る】共振している部分を特定して対処

弦を弾くと「ブブブ…ン」「ガシャガシャ」等のノイズが伴う場合、ボディの中で何かが共振している可能性があります。

左手でボディトップを抑えながら弾いていき、ノイズが鳴らなければそこが原因です。エレアコならばボディ内部で配線とブレイシングが接触して震えている可能性があるので配線止めで整線すればOKです。

もし接着材が劣化して補強材が剥がれている場合は、専用のクランプやナイフが必要になりますので、リペアショップへ相談(Repair 一か所@3,000円~)しましょう。

また、ボディではなくネック側で共振の音(ノイズ)が聞こえる場合は、開放弦ならナットの溝不良、押弦時ならフレットの高さが均一でない事が悪さをしています。こちらもリペアショップへ相談(Repair 2,000円~)してみましょう。

【全体的に音が抜けない】ブレイシングや接着部分の強度チェック

なんだか音がこもって前に飛ばない…モコモコした音だな、、、と思ったら、ギター自体の強度が弱くなっている可能性があります。主に下記3点がその要因となります。

※弦が死んでる場合もあるので、まず新品の弦に交換してみてからチェックしてみてね!

強度不足に陥っている原因

  1. ボディトップを”グー”の手でコンコンと叩くと特定の場所で「バチ」と木と木がぶつかる音がする ⇒ ブレイシングが外れているためリペアショップへ相談(Repair 一か所@3,000円~) 
  2. サドルの上に弦の巻き返しの部分が乗っている ⇒ ブリッジプレートが消耗しているためリペアショップへ相談(Repair 6,000円~)
  3. 1弦側と6弦側でネックチェック(左手で1F、右手小指で17F付近を押さえて7Fと弦の隙間を確認)すると隙間が2mm以上ある ⇒ネックが過度の順反りになっているためロッド調整が必要(Repair 2,000円~)

【木部が割れている】正しく修理されていれば問題なし

中古市場にはボディが割れていたり(木部の割れは”クラック”塗装の割れは”ウェザーチェック”と呼称されます)、過去にヘッドが折れていたものもあります。

見た目や強度的にギョッとする状態ですが、実は修理されていれば何の問題もありません。しっかりと補強されていれば割れが広がることはないどころか、クラックが入る前よりも強度がアップしているためむしろ安心です。ヴィンテージ界隈ではクラックやウェザーチェックなんて当たり前にあり、特にウェザーチェックは風格が増してかっこよくなるため歓迎されているほど。

このコンディションによって安くなっている個体も多く、さらなる価格交渉の材料になりますので、しっかり修理されているかだけは確認しておきましょう。ボディのクラックはサウンドホールを覗き込んで内部から見ればガーゼや補強木が当たっているかどうか分かります。(Repair 一か所@3,000円~)

良品が否かの見極めができるのならば中古購入がおすすめ!

中古アコギの購入にはリスクもありますが、ポイントを押さえればお得に良品を手に入れることができます。

中古アコギを買う際のチェックポイント

✅ ネックの反りやボディの歪みがないか

✅ フレットやナット、サドルの状態は良好か

✅ ペグの動作や弦のビビりがないか

✅ 修理歴がある場合、適切に処置されているか

しっかりチェックして、自分にぴったりの一本を見つけましょう!

中古アコギはコストを抑えつつ、良い音を手に入れるチャンスです。今回紹介したポイントを押さえて、賢く選びましょう。

  • この記事を書いた人

shimomori

1989年12月22日京都府北部生まれ。
大阪府で「Shimomori Guitars」銘でギター製作修理しながら某A社に勤める。
酒は特にウィスキーを愛する。
ギターに限らずヴィンテージが好き。

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