「これからギターを始めたいんですけど、どんなモデルがおすすめですか?」
10年以上楽器店に勤めていると何度このご質問にお答えしてきたか分かりません。
仮に1日1件として、1ヶ月21日前後の出勤で1年約252件、それが10年以上なので少なくとも2,520件は質問にお答えしています。
この記事では、そんな私がこれからギターを始める方へ向けて、販売者と技術者、ふたつの目線でギター選びについてお話ししていきます。
こんな方におすすめ
- 初めて買うギターを検討中
- 15万円以内で買えるギターを検討中
ギターの各部名称と解説
まず最初に、ギターの各部名称と役割をおさらいしてみましょう。
高品質なモデルは何が違うのか?低価格なモデルはどこをコストカットしているのか?
どこに品質を求めれば良いのかを一緒に見ていきましょう。
ヘッド〜ネック
① ヘッドプレート
ヘッドの表面、ブランドロゴが入るギターの顔とも呼べる部分。
高級モデルは突板を使用して美しく仕上げられているものが多く、安価なモデルの中には色の濃い塗装を使用しているモデルもあります。
② ペグ
チューニングの際に回す部分。
高級モデルに使われる精度の高いものは巻き戻りが少なく、スムーズに回り、耐久性が高い。精度が悪いとその逆。
チューニングの安定性にも関わる重要な部分。
部品単価は標準的な品質の物でおよそ5,000〜12,000円前後。
日本では「ペグ」で通じるが、海外では「Machine Head」。
③ ナット
溝を切って弦の通り道を作っている部分。弦振動の支点になる。
安価なギターはプラスチックが使われることが多く、高級モデルは高耐久で角の取れた音色の牛骨、値段は高いが見た目もトーンも美しい象牙など高品質な素材が使われる。
素材の良し悪しと加工精度が要求され、高品質になると摩擦抵抗が少ないのでチューニングが安定し、弦が切れにくくなる。
弦との摩擦により摩耗するためいずれ修理または交換が必要。交換すると12,000円前後掛かる。
④ 指板
音の立ち上がりの良さに繋がる部分。
硬くて粘りがあり、ある程度重さがある木材が向いている。
フレットの土台になるため強度も必要。性質上ローズウッドやエボニーが最適。
安価なギターに採用されがちな軽くて柔らかい木材だと消耗が早く音の立ち上がりも緩やか。
交換するのは時間も手間もかかるためリペア料金が高く、多くの場合は買い替えになる。
⑤ フレット
音程を決める部分。
精度の良いものはコードが綺麗に響き、アンサンブルでも美しく調和する。
弦によって摩耗するのでいずれ修理が必要。消耗しきってしまうと交換になり、修理費はおよそ4〜5万円ほど。
⑥ ポジションマーク
特定のフレットの位置で入れられる装飾。通常、3,5,7,9,12,15,17,19F(フレット)のいずれかもしくはすべての位置に付けられる。デザイン上、入れない場合もある。
ネックのサイドに付けられるのは通称サイドポジション。高価なものは天然の貝殻が使われたり、複雑な模様が描かれていてとても美しい。
ボディ
⑦ サウンドホール
ボディの中で増幅させた音を外に出す役割を持つ。大きいほど広がりのある響きが得られる。
エレアコでハウリングを防止したい場合はこの穴を塞ぐと効果的。
⑧ バインディング
縁取りの装飾。高価なものは木目の美しい木材や貝殻が使われることがある。
⑨ ピックガード
当初ピックによるスクラッチ傷を防止する目的で付けられたものだが、今は装飾としての目的が大きい。モデルによっては付けていないものもある。
⑩ サドル
ナットと共に弦振動の支点となる部分。ナット同様に様々な素材があり、加工精度も要求される。
ナットと違いフレットを押えた時にも音色に影響を与えるため音質改善の際によくチェックするポイント。
磨耗によるトラブルは起きにくいので音色を変えたいとき以外は作り直しにならない。
⑪ ブリッジ
弦の支点であるサドルの土台になる部分。
ほとんどの場合、指板材と同じ材料が用いられる。弦を止めている棒状の部品はブリッジピンという。
⑫ トップ
ボディの表面。側面はサイド、裏面はバックという。
ボディの中でトップが最も振動するので、そのギターのサウンドキャラクターを決める重要な要素となっている。安価なモデルは合板(ベニヤ)が使われることもある。
平面なフラットトップのほか、膨らみをもたせたアーチトップがあり、強度が上がる分硬めの音色になる。
ギター選びの基準について
つぎに、ギターを選ぶときに何を基準にすればいいのでしょうか。重要な部分を順番に説明していきます。
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自分の体に合ったものを選ぶ
アコースティックギターには、小さいお子様にも扱いやすいミニギターから、体格に恵まれた人でも大きく感じるほどのスーパージャンボサイズまで実に多くのサイズバリエーションがあります。
現在主に使われているサイズの呼称は、アコースティックギター黎明期に登場したMartinやGibsonのモデルが元になっているので覚えておきましょう。
代表的なギターサイズの通称(小さい順) ※あくまでも参考値。細かな仕様の違いは有る。
0 (シングルオー / コンサート)
英語表記は「演奏会」を意味するConcert。現在のスタンダードなアコースティックギターの中では最も小さい。1850年代初頭から存在する歴史の長いサイズ。
00 (ダブルオー / グランドコンサート)
「壮大」を意味するGrandを冠したConcertモデル。私が一番好きなのはこのサイズ。最もクラシックギターに近い。GibsonのLGやBモデルもこのサイズに近く、パーラーギター(Parlor Guitar)と呼ばれているのもこのサイズ。
000 (トリプルオー / オーディトリアム)
英語表記は「講堂」を意味するAuditorium。現代では最もポピュラーなサイズ感で、小柄な日本人が抱えてもストレスが無く、音量やテンション感も丁度よいので人気が高い。YAMAHA FSをはじめとするフォークタイプは00〜000のサイズに近い。
OM (オーエム / オーケストラ)
英語表記は「楽団」を意味するOrchestra。ボディサイズはオーディトリアムと変わらないがスケールが25.4インチ(約645mm)に延長されていて、よりダイナミックな音を出すことができる。
D (ドレッドノート)
イギリスの大戦艦の名を冠したとても大きなモデルで、Auditoriumと並んで最もポピュラー。全モデルの中で最もくびれが浅く、重厚な低音が出る。YAMAHA FGをはじめとしたウェスタンタイプと呼ばれるシェイプはこのドレッドノートに近いサイズ。
ラウンドショルダー
主にGibson、Epiphoneに採用されているボディタイプで両肩に丸みがあるのがRound Shoulder。ドレッドノートよりもわずかに幅広なのが特徴。
スーパージャンボ
アコギ最大クラスのSuper Jumbo。キングオブフラットトップと呼ばれるSJ-200をはじめとしたとても大きなモデルに採用される。広がりのある響きが特徴的。
現在は000(トリプルオー)が人気
一昔前まではドレッドノートタイプのギターが主流でしたが、近年は小型モデルが脚光を浴びておりオーディトリアムの人気が高いです。
その理由はずばり、弾いて心地よい十分な音量があるのに抱えやすさも申し分ないからです。
ドレッドノートやラウンドショルダー等のジャンボタイプはその魅力的な音色と引き換えに、小一時間ほど弾いていると右肩が痛くなってくるぐらい体に負担がかかってしまいます。
ちなみに私は身長180cmですが、Gibson J-45を弾いているとき30分ぐらいで右肩が痛くなってしまい手放す決意をしました。。。
長時間の練習もストレスなくこなすことができる、オーディトリアムサイズより小さいモデルがおすすめです。
色や見た目で選ぶ
アコギはエレキと比べてオーソドックスなスタイルのモデルが多いですが、探してみるとお洒落で個性的なモデルも存在します。
音色に関しては一長一短あるところですが、周りの人と被らないルックスでモチベーションを上げたい人におすすめです。
オーソドックスなスタイル
先にご紹介したスタンダードなボディシェイプ。誤解を恐れずに言うと、音響特性が最も良く、さすが定番と呼ばれるだけの優れたモデルばかりです。しかし、完成度が高い反面、オリジナリティや個性を出すには工夫が必要。
音量十分で気軽に持ち運びしやすいコンパクトモデル
ミニギターほど小さく無く、持ち運びをするのにも適度な音量を出すのにも丁度良いボディシェイプ。構えた時にかわいらしいのにおもちゃ感が無いというのも魅力です。休日の家弾きギターとしてだけでなくライブやレコーディングにも使えるクオリティのものも多く本格的。かつキャンプ等のアウトドアにも活躍する手軽さを兼ね備えた、かゆいところに手が届くシリーズです。
先進的な独自構造が素敵なOvation
1966年に誕生したOvationギター。リラコードと呼ばれるグラスファイバーのボディとエポーレットと呼ばれる特徴的なサウンドホール&羽型のピックガードが特徴的。今見ても優れたデザインと思えるのはすごいですよね。音色は芯が強くてソリッドなサウンドが特徴。
アーチボディでスタイリッシュなTSPシリーズ
アーチトップバック&シンボディの特徴的なエレアコモデル。スタイリッシュな薄胴でラインサウンドに特化した潔いスタイル。ハウリングも起こしにくく、バンドサウンドで活躍できる1本をお探しならかなりおすすめです。
サウンドホールがF型になっているシリーズ
おしゃレベル高めなメンズとレディースに是非弾いていただきたいのがこのF(?)ホールを持つK.Yairiのギター。存在感あふれる佇まいですが、フラットトップのため音色は素直でとっつきやすいサウンドキャラクター。部屋の片隅に置いておくだけで絵になりますね。
K.Yairi、Takamine等の一部ブランドは、気軽にカラーオーダーをすることができます。
カタログにない色で、どのブランドも扱っていないようなあなたらしいカラーを選んで相棒にするのもいいですよね。
音色で選ぶ
音の美しさは初心者用ギターであっても無視するべきではないポイントです。
なぜなら、アコースティックギターは音の強弱による表現力が重要なのに、スカスカの音では音の強弱が分かりづらいからです。
さらに言うと、美しい音で練習したほうが楽しいに決まっているので、練習への熱量も上がるはずです。
なにせ、ギターの上達に関わってくるので、是非音色にもこだわってみてください。
じゃあどうやって音を見分ければいいの?ということなのですが、音の良いモデルと悪いモデルはスペックを見るとある程度分かるようになっているので、下記を参考にしてみてください。
単板なのか合板なのか
ギターのボディを構成している板がベニヤなのか、一枚の板を横に貼り合わせたものなのかによって、音の響き方と耐久性が変わります。
ベニヤは合板と呼ばれていて、
強度が上がり曲げにも強くなるので製作難易度が下がりますが振動が抑えられて鳴りにリミッターがかかるイメージです。ギターに使えないような強度の材も使うことができ、安価にしやすいです。
対して、一枚板は単板と呼ばれていて、
合板よりも遥かに自由な振動をしてくれるので豊かな鳴りが得られますが、繊維に沿って割れやすいので管理はさらにシビアになります。でも安心してください。割れは直すことができますし高価なヴィンテージにも普通に割れ(修理済み)があります。
アコースティックギターはトップ材が最も振動するので、トップ単板のものを選ぶのがおすすめです。
ナトーやオクメは要注意
多くの低価格帯モデルに使用されるナトーやオクメはギター用材としては問題ありませんが、現状優れた音色のギターにはほぼ使われていません。木自体の個体差が激しく、十分な強度を持つ個体を厳選して使わなければならない事と関係しているような気がします。
中には例外もありますが、音質にこだわるのならばなるべく避けたほうが良いでしょう。
マホガニーやローズウッドは数十万クラスのモデルにも採用される木材
マホガニーやローズウッドは低価格帯から高級機種まで幅広く使用されているギターの定番材です。
合板であっても良質な音色を約束してくれるので、とりあえずこれを選んでおけば間違いありません。
特におすすめなのはずっしりとした低音が心地よいインディアンローズウッドです。
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長く使えるかどうかで選ぶ
入門者クラスで安いものでも数万円する高い買い物。
自分の相棒となるアコギを悩み抜いて決めたものの、結果的に短命なものを買ってしまったなんて失敗はなるべくしたくないですよね。
実際、同じ価格帯にも品質の差はありまして、数年でダメになってしまうものから高いギターに買い替えてもサブ機として現役続行できるクオリティのものまで存在します。
ここに関しては見分けるポイントが非常に難しく、楽器店に勤務してギターやブランドに対する見識を深めていなければおそらく分かりません。
ですので少しでもお力になれるよう、私の知り得る限り高い品質で長く使えると感じたモデルをご紹介します。
YAMAHA FG,FS,Lシリーズ
- 本格的なのに低価格なFG&FS
- 3万円台で手に入る入門者用アコースティックギターとしては破格の品質。最も注目すべきは音質の良さ。ややネックが太めですがこれにも理由があり、しっかり太い音色を出すのに貢献しています。
- コスパを追求したLシリーズ
- 木材改質技術「A.R.E.」を施したイングルマンスプルーストップ&インディアンローズウッドサイドバックのボディ。とにかく反りに強い5層構造のネック。Elixir弦を標準搭載。さらに持ち運びにも保管にも便利なライトケースを付属して5万円前後は破格としか言いようがなく、他の追随を許さない圧倒的コストパフォーマンスです。
- 買った瞬間から良く鳴る設計
- 鳴りを育てずとも新品で買った瞬間から豊かに鳴り響く設計。価格に対して品質が合っていないのは、アコースティックギターの需要が高まった際に全く供給が追い付かなかった事からも証明済みです。
Taylor Academyシリーズ
- シンプルで飽きのこないルックス
- 飾り気のないシンプルで、そこには必要なものしか無いというミニマルな美学が詰まったルックス。
- 演奏性にとことんこだわった設計
- 握りやすいネックと突き詰められたセッティング、抱え心地を格段に向上させるアームレストを搭載。演奏者にとことん寄り添った設計。
- 高い剛性で長く使うことができる
- これはあくまで私個人の感覚値なのですが、100シリーズよりも修理持ち込みをされた回数が少なく、よくあるトップ膨らみというのもAcademyシリーズ似関してはほとんど見受けられません。ヘビーユースに耐えうるだけの高い剛性を持っている事は確かです。
- 抜けが良く質の高い音色
- Taylor特有のクリアーで明るい音色はこのAcademyシリーズにも健在。輪郭がはっきりとしていて心地よく抜けるサウンドは万人に好まれる素晴らしい音色です。
K.Yairi 全機種
- 永久品質保証で修理費が格安
- K.Yairiは自社製品の修理には儲けを取らない主義。万が一のトラブルでも非常に格安で対応してくれるので安心です。詳しくはK.Yairi徹底解説記事で説明しているのでこちらも是非ご覧ください。
- 約6ヶ月掛けて作られる丁寧なつくり
- ゆっくり丁寧に作られるおかげで品質は非常に安定していて、購入後のアフターメンテナンスも最小限に抑えられます。欠品することもよくあるので注意。
- 日本人に合わせた心地よいサイズ設計
- ネックのサイズ、ボディのサイズを日本人の体格に合わせて少しコンパクトに設計されています。抜群の弾き心地を生みつつ鳴りや強度を犠牲にしていないので本当にすごいです。
- 弾けば弾くほどよく鳴る剛性設計
- ヤイリギターは何世代にも渡って使えるギターをずっと作り続けています。強度を落として最初から鳴るギターが流行っていますが、K.Yairiのギターはその真逆。じっくりゆっくり演奏者とともに音が成長していく高剛性設計です。
ジャンルで選ぶ
弾き語りをやりたいのか、バンドでギターボーカルをやりたいのか、ギターインストゥルメンタル(ソロギター)をやりたいのかで、おすすめのギターは変わります。
弾き語りをやりたいなら
おすすめするギターが明確に変わると言っておいて、いきなりいい加減と思われそうですが…どんなギターを選んでも良いと思います。
というのも、それだけアコギは弾き語りに対して間口の広い楽器だからです。
演奏性、音色、ルックス、どこを重視しても良いので純粋に好みで選べばOKです。
永久品質保証を謳っているK.Yairiは初期投資としては多少気合いがいる金額ですが一生モノにできるのでおすすめです。
バンドのギターボーカルで使いたいなら
エレアコ仕様でアンプを通した時の音がバンドの中で埋もれないという事が最低条件になります。
日本国内におけるエレアコの先駆者であるTakamineは海外でも人気の高いエレアコサウンドを備えており、中でもDMPシリーズは音の作り込みがしっかりできるのでおすすめです。
TaylorのES2は数十万円クラスのギターにも搭載される優れたピックアップシステムで、クリアーかつハイパワーで輪郭のはっきりとした抜けのよい音が立ち上がり、バンドで活躍できるでしょう。
10万円を下回るハイコスパエレアコをお探しならばYAMAHAのAシリーズが頭一つ抜けていてめっちゃおすすめです。
インストやソロギターをやりたいなら
チューニングが安定しやすいロングスケールで音域を広げるカッタウェイ仕様、さらに正確な指使いを後押しするナット幅が少し広めのモデルがおすすめです。
今まで主要ブランドのギターを一通り所有してきた私ですが、ソロギターをやるならばMorrisのSシリーズが圧倒的に弾きやすく、タッチミス等のストレスがほぼありませんでした。感覚的には自分の実力以上の演奏ができてしまうようなイメージで、本当に重宝しました。
Naga GuitarsのLIGHTシリーズは比較的新しいシリーズで、細部のデザインまでかなりこだわって作られており所有感も満たしてくれるでしょう。
結局は好きなギターを選ぶのが一番
ざっくりとスタイル別におすすめをご紹介しましたが、このトピックに関しては自分の好みのギターが見つからないときだけ気にしてもらえればOKです。
なぜなら、その人にとっての良いギターはジャンルの垣根を越えて活躍するからです。
新品を買うか中古を買うか?
中古はお値段を見れば魅力的なのですが、購入する際にはギターに対する知識が必要なので、結論おすすめしません。
中古のメリット
- 新品よりも安く買える
- 弾き込まれており音が育っている
- 限定モデルなどいまや新品では手に入らないものも買える
中古のデメリット
- メーカー保証がなくアフターサービスは販売店のサポート頼り
- ネック、ボディ、力木、フレット、ナット、サドル、ブリッジ等の状態を見極める必要がある
ギターの状態がある程度理解できるようになってからの2本目以降ならばおすすめです。
ギターに対する経験値が多くなるほどデメリットが打ち消されてメリットだけが残るからです。
最初はメーカーサポートに頼れる方が無難だと思います。
おすすめのモデルをランキング形式でご紹介します
さて、ここまでお話ししてきましたが、結局のところ
とりあえずコレを選べば間違いない!っというモデルはどれなのか?
特にこだわりがなければコレ!という鉄板のアコギを教えて!というあなたのために、
失敗しないモデルを価格帯別に10本厳選しました!
私が販売員兼リペアマンとして触れてきたギターの中から価格帯別ベスト・バイをお教えします!
ここまでご紹介してきたギター選びのポイントをまとめて評価リストを作成しました。その中から価格帯別おすすめモデルをPickupしてご紹介します。
2本目以降のギターを検討している方にも参考にしていただければと思います。
こんな方は要チェックです!
- おすすめのモデルを教えてほしい
- 検討していたモデルがどれくらい自分に向いているのか知りたい
- なるべく多い選択肢から自分に合うモデルを探したい
評価ポイント5項目10段階
- 音質
- そのまま音質の良さです。スカスカの低音質なギターを弾いても楽しく練習ができません。美しい音色かつピッキングの強弱を忠実に拾ってくれるギターとならば上達も早くなります。
- 演奏性
- 弾きやすさです。ボディが小さめで誰にでも抱えやすいものは高評価。ネックが太くて初心者には向かないものやセッティングがされていないものは低評価にしています。体格の小さな方や握力に自信のない方は重視して見てください。
- 品質
- 高品質=長く使えるという視点の評価です。頻繁に買い替えをしたくない人は重視してみてください。
- 汎用性
- どんなジャンルやスタイルにもフィットし、活躍の場が多いモデルはこの評価を上げています。どんなジャンルがしたいかまだ分からないという人は重視してみてください。
- 低価格
- 今回は15万円以下でリストにしていますので、15万円に近ければ「1」、1万円台ならば「10」にしています。
価格帯別おすすめアコギ10選
15万円までで買えるモデルの中から各価格帯別のおすすめ10選をご紹介!
アコブロ運営者が選ぶ価格帯別ベストアコギ10選
- Headway HF-25 ¥20,632(税込)【20点】
- MORRIS F-011 ¥25,800(税込)【21点】
- YAMAHA FS830 ¥39,270(税込)【28点】
- YAMAHA LS6 ARE ¥48,274(税込)【36点】
- YAMAHA AC1R ¥56,950(税込)【25点】
- K.Yairi LO-K7 OVA ¥82,855(税込)【28点】
- YAMAHA LS16 ARE ¥88,000(税込)【36点】
- Taylor Academy 12e ¥99,400(税込)【32点】
- K.Yairi LO-95 ¥126,225(税込)【37点】
- Taylor 214ce rosewood ¥145,200(税込)【31点】
Headway HF-25
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ボディシェイプ | フォークタイプ |
トップ材 | スプルース合板 |
サイド&バック材 | アガチス合板 |
ネック材 | ナトー |
指板&ブリッジ材 | パーフェロー |
ナット&サドル材 | PPS(樹脂) |
ナット幅 | 43.0mm |
スケール | 628mm |
付属品 | ソフトケース |
生産国 | 中国 |
MORRIS F-011
ボディシェイプ | フォークタイプ |
トップ材 | シトカスプルース合板 |
サイド&バック材 | マホガニー合板 |
ネック材 | ナトー |
指板&ブリッジ材 | 指板=エンジニアリングウッド ブリッジ=ローズウッド |
ナット&サドル材 | プラスチック |
ナット幅 | 43.0mm |
スケール | 632.5mm |
付属品 | ソフトケース |
生産国 | 中国 |
YAMAHA FS830
ボディシェイプ | フォークタイプ |
トップ材 | スプルース単板 |
サイド&バック材 | ローズウッド合板 |
ネック材 | ナトー |
指板&ブリッジ材 | ローズウッド |
ナット&サドル材 | ユリア樹脂 |
ナット幅 | 43.0mm |
スケール | 634mm |
付属品 | ソフトケース |
生産国 | 中国 |
YAMAHA LS6 ARE
ボディシェイプ | フォークタイプ |
トップ材 | イングルマンスプルース単板(A.R.E.) |
サイド&バック材 | ローズウッド合板 |
ネック材 | マホガニー+ローズウッド 5層 |
指板&ブリッジ材 | ローズウッド |
ナット&サドル材 | プラスチック |
ナット幅 | 44.0mm |
スケール | 650mm |
ピックアップ | パッシブ・ピエゾ |
付属品 | ライトケース |
生産国 | 中国 |
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YAMAHA AC1R
ボディシェイプ | フォークカッタウェイタイプ |
トップ材 | シトカスプルース単板 |
サイド&バック材 | ローズウッド合板 |
ネック材 | マホガニー |
指板&ブリッジ材 | ローズウッド |
ナット&サドル材 | プラスチック |
ナット幅 | 43.0mm |
スケール | 650mm |
ピックアップ&プリアンプ | SYSTEM66 |
付属品 | ギグケース、サウンドホールカバー、電池 |
生産国 | 中国 |
K.Yairi LO-K7 OVA
ボディシェイプ | LO(Dの約85%サイズ) |
トップ材 | スプルース単板 |
サイド&バック材 | オヴァンコール合板 |
ネック材 | マホガニー |
指板&ブリッジ材 | ローズウッド |
ナット&サドル材 | 牛骨 |
ナット幅 | 42.0mm |
スケール | 645mm |
付属品 | 日本 |
生産国 | ギグケース |
YAMAHA LS16 ARE
ボディシェイプ | フォークタイプ |
トップ材 | イングルマンスプルース単板(A.R.E.) |
サイド&バック材 | ローズウッド単板 |
ネック材 | マホガニー+ローズウッド 5層 |
指板&ブリッジ材 | エボニー |
ナット&サドル材 | 牛骨 |
ナット幅 | 44.0mm |
スケール | 650mm |
付属品 | ライトケース |
ピックアップ | パッシブ・ピエゾ |
生産国 | 中国 |
Taylor Academy12e
ボディシェイプ | グランドコンサート |
トップ材 | シトカスプルース単板 |
サイド&バック材 | サペリ合板 |
ネック材 | ハードメイプル |
指板&ブリッジ材 | エボニー |
ナット&サドル材 | ナット=Nubone サドル=ミカルタ |
ナット幅 | 42.9mm |
スケール | 631.8mm |
ピックアップ&プリアンプ | ES-B |
付属品 | ギグケース |
生産国 | メキシコ |
K.Yairi LO-95
ボディシェイプ | LO(Dの約85%サイズ) |
トップ材 | スプルース単板 |
サイド&バック材 | ローズウッド合板 |
ネック材 | マホガニー |
指板&ブリッジ材 | エボニー |
ナット&サドル材 | 牛骨 |
ナット幅 | 42.0mm |
スケール | 645mm |
付属品 | ハードケース |
生産国 | 日本 |
Taylor 214ce rosewood
ボディシェイプ | グランドオーディトリアム |
トップ材 | シトカスプルース単板 |
サイド&バック材 | ローズウッド合板 |
ネック材 | トロピカルマホガニー |
指板&ブリッジ材 | エボニー |
ナット&サドル材 | ナット=Nubone サドル=ミカルタ |
ナット幅 | 42.9mm |
スケール | 647.7mm |
ピックアップ&プリアンプ | ES2 |
付属品 | ギグケース |
生産国 | メキシコ |
全90機種の評価リストも公開
上記のベストバイアコギ10選を選出する際に作成した評価リストを公開します。結構主観が入っていますが、参考にしていただければ幸いです。
ブランド/型名 | 音 質 | 演奏性 | 品 質 | 汎用性 | 低価格 | 総 評 |
---|---|---|---|---|---|---|
1: K.Yairi / LO-95 | 8 | 9 | 9 | 9 | 2 | 37 |
2: YAMAHA / LS6ARE | 7 | 8 | 7 | 7 | 7 | 36 |
3: YAMAHA / LS16ARE | 9 | 8 | 8 | 7 | 4 | 36 |
4: K.Yairi / RF-95 | 7 | 9 | 9 | 9 | 2 | 36 |
5: YAMAHA / LL16ARE | 9 | 5 | 8 | 8 | 4 | 34 |
6: YAMAHA / LL6ARE | 7 | 5 | 7 | 7 | 7 | 33 |
7: K.Yairi / LO-65 | 6 | 8 | 9 | 6 | 4 | 33 |
8: K.Yairi / RF-65 | 5 | 9 | 9 | 6 | 3 | 33 |
9: Taylor / Academy 12e | 7 | 8 | 7 | 6 | 3 | 32 |
10: YAMAHA / LJ6ARE | 7 | 5 | 7 | 5 | 7 | 31 |
11: YAMAHA / STORIA I | 5 | 8 | 6 | 5 | 4 | 31 |
12: YAMAHA / LJ16 ARE | 9 | 5 | 8 | 5 | 4 | 31 |
13: Taylor / Academy 12 | 7 | 8 | 7 | 5 | 4 | 31 |
14: Taylor / 114ce Walnut | 7 | 8 | 8 | 6 | 2 | 31 |
15: Taylor / 214ce Rosewood | 7 | 8 | 8 | 7 | 1 | 31 |
16: YAMAHA / STORIA II&III | 5 | 8 | 6 | 4 | 7 | 30 |
17: Taylor / Academy 10e | 6 | 8 | 7 | 6 | 3 | 30 |
18: Takamine / DMP551C | 6 | 8 | 6 | 7 | 3 | 30 |
19: Taylor / 210ce Rosewood | 9 | 5 | 8 | 7 | 1 | 30 |
20: YAMAHA / FS830 | 5 | 6 | 4 | 5 | 6 | 28 |
21: Gibson / G-45 | 7 | 6 | 6 | 9 | 1 | 29 |
22: YAMAHA / FS820 | 4 | 6 | 5 | 5 | 8 | 28 |
23: Headway / HJ-OSAMURAISAN II | 4 | 8 | 4 | 5 | 7 | 28 |
24: K.Yairi / LO-K7 OVA | 4 | 6 | 7 | 6 | 5 | 28 |
25: Gibson / G-00 | 6 | 7 | 6 | 7 | 2 | 28 |
26: K.Yairi / RF-K7 OVA | 3 | 7 | 7 | 5 | 5 | 27 |
27: YAMAHA / AC3M ARE | 6 | 6 | 6 | 5 | 4 | 27 |
28: Taylor / Academy 10 | 6 | 6 | 6 | 5 | 4 | 27 |
29: YAMAHA / A3M ARE | 7 | 5 | 6 | 5 | 4 | 27 |
30: YAMAHA / AC3R ARE | 6 | 6 | 6 | 6 | 3 | 27 |
31: YAMAHA / A3R ARE | 7 | 5 | 6 | 6 | 3 | 27 |
32: Taylor / 110ce Walnut | 7 | 5 | 7 | 6 | 2 | 27 |
33: Takamine / TDP561C | 5 | 7 | 6 | 7 | 2 | 27 |
34:YAMAHA / FG830 | 4 | 4 | 5 | 5 | 8 | 26 |
35: YAMAHA / FS850 | 4 | 6 | 5 | 4 | 7 | 26 |
36: Headway / HL-V085SE | 3 | 8 | 4 | 4 | 7 | 26 |
37: K.Yairi / YW-K7 OVA | 4 | 5 | 7 | 5 | 5 | 26 |
38: Headway / HOC-KINGFISHER | 5 | 6 | 6 | 5 | 4 | 26 |
39: Martin / DX2E | 4 | 4 | 6 | 9 | 3 | 26 |
40: Martin / D-12E | 4 | 4 | 6 | 9 | 3 | 26 |
41: Martin / D-10E-02 | 4 | 4 | 6 | 9 | 3 | 26 |
42: YAMAHA / APX1200 II | 5 | 8 | 6 | 5 | 2 | 26 |
43: Takamine / TDP861C | 6 | 5 | 6 | 7 | 2 | 26 |
44: Martin / GPC-X2E | 4 | 5 | 6 | 9 | 2 | 26 |
45: Martin / OMCX1E | 4 | 6 | 5 | 9 | 2 | 26 |
46: YAMAHA / FS800 | 3 | 5 | 4 | 4 | 9 | 25 |
47: YAMAHA / FG820 | 4 | 4 | 5 | 4 | 8 | 25 |
48: YAMAHA / FG840 | 4 | 4 | 5 | 5 | 7 | 25 |
49: YAMAHA / AC1M | 4 | 6 | 4 | 4 | 7 | 25 |
50: MORRIS / S-011 | 4 | 6 | 4 | 4 | 7 | 25 |
51: YAMAHA / A1M | 5 | 5 | 4 | 4 | 7 | 25 |
52: YAMAHA / AC1R | 4 | 6 | 5 | 4 | 6 | 25 |
53: YAMAHA / A1R | 5 | 5 | 4 | 5 | 6 | 25 |
54: Takamine / PTU121C | 4 | 7 | 4 | 5 | 5 | 25 |
55: MORRIS / R-14 | 5 | 6 | 6 | 5 | 3 | 25 |
56: Martin / D-10E | 4 | 3 | 6 | 9 | 3 | 25 |
57: Takamine / TSP138C | 3 | 8 | 5 | 6 | 3 | 25 |
58: Martin / OOO-13E | 4 | 6 | 6 | 8 | 1 | 25 |
59: YAMAHA / FG850 | 4 | 4 | 5 | 4 | 7 | 24 |
60: Headway / HD-5080SE | 3 | 5 | 4 | 5 | 7 | 24 |
61: Headway / HJ-5080SE | 3 | 5 | 4 | 5 | 7 | 24 |
62: MORRIS / S-031 | 4 | 6 | 4 | 4 | 6 | 24 |
63: YAMAHA / APX1000 II | 4 | 7 | 4 | 4 | 5 | 24 |
64: Takamine / PTU131KC | 4 | 7 | 4 | 5 | 4 | 24 |
65: Takamine / PTU431K | 5 | 6 | 4 | 5 | 4 | 24 |
66: Headway / HSJ-5115SE | 5 | 5 | 5 | 6 | 3 | 24 |
67: Martin / OO-X2E-01 | 3 | 5 | 5 | 7 | 3 | 23 |
68: Martin / OOO-10E | 3 | 4 | 5 | 8 | 3 | 23 |
69: Headway / HD-V150SE | 5 | 5 | 5 | 6 | 2 | 23 |
70: YAMAHA / FG800 | 3 | 3 | 3 | 4 | 9 | 22 |
71: Headway / HF-45S | 3 | 5 | 2 | 4 | 9 | 22 |
72: YAMAHA / CPX1000 II | 5 | 4 | 4 | 4 | 5 | 5 |
73: Headway / HF-V150SE | 5 | 5 | 5 | 5 | 2 | 22 |
74: YAMAHA / CPX1200 II | 6 | 4 | 5 | 5 | 2 | 22 |
75: MORRIS / F-011 | 3 | 5 | 3 | 3 | 9 | 21 |
76: MORRIS / M-011 | 3 | 2 | 3 | 4 | 9 | 21 |
77: Headway / HD-45S | 3 | 5 | 2 | 4 | 9 | 21 |
78: YAMAHA / CPX600 | 3 | 3 | 3 | 4 | 8 | 21 |
79: MORRIS / R-011 | 3 | 5 | 3 | 4 | 8 | 21 |
80: YAMAHA / APX600 | 2 | 6 | 2 | 3 | 8 | 21 |
81: YAMAHA / CPX700 II | 4 | 5 | 3 | 4 | 7 | 21 |
82: YAMAHA / APX700 II | 3 | 6 | 2 | 3 | 7 | 21 |
83: ASTURIAS / D.PreWar | 5 | 4 | 6 | 5 | 1 | 21 |
84: Headway / HF-25 | 3 | 5 | 1 | 3 | 10 | 20 |
85: MORRIS / F-021 | 3 | 3 | 3 | 3 | 8 | 20 |
86: MORRIS / M-021 | 3 | 5 | 3 | 4 | 8 | 20 |
87: Headway / HJ-BUDDY | 3 | 3 | 2 | 4 | 8 | 20 |
88: MORRIS / R-021 | 3 | 5 | 3 | 4 | 7 | 20 |
89: Headway / HD-25 | 3 | 2 | 1 | 3 | 10 | 19 |
90: Legend / FG-15 | 2 | 5 | 1 | 2 | 10 | 17 |
まとめ
様々な基準でアコースティックギターの選び方を解説してきましたがいかがでしたでしょうか?
最終的には「予算」と「好み」なので、いろんな要素があることをインプットした上で、自分が求めているポイントはどこなのか?を振り返ってみてくださいね。
みなさんが良いギターと出会えることを願って、今回の記事を終えたいと思います。
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