レビュー&おすすめ紹介 解説系

アコースティックギター弦を徹底解説

皆さん、お気に入りの弦ってありますか?沢山あるブランドから色んな特色の弦が出てますよね。

隅から隅まで試してこの弦に決めてる!という人はなかなか居ないと思うので、

おおよその方がレビューやブランドのPRを見て選んでいるのではないかと。

中には、こだわりが無くずっと同じ弦を使い続けているという方もいらっしゃるかと思いますが、弦次第で結構音が変わりますので、気分転換がてらいつもと違う弦にチャレンジしてみてはいかがでしょうか。

しかし!

手当たり次第に試すとなると結構大変で、今日ご紹介する7ブランドだけでライトゲージのみに絞っても

合計50種類あります

仮に1セット¥1,000だとして、

全部試すと¥50,000ぐらいになります(単価をちゃんと計算するとおそらくもっと高いですが…)

さらに、

その中でゲージバリエーションがあるセットのExtraLight,CustomLight,Mediumも含めると

約¥190,000前後に。

そこそこ良いギターを買えちゃいますよね

というわけで、今回は私が弾いた事のあるおすすめ弦、というテーマで記事を書いていこうかなと思います。

が、せっかくの機会ですので・・・

弦について皆さんが知りたいと思っている事もまとめて弦の徹底解説をしてみようと思います!

というわけで、ざっくりと以下の流れで進めていきます。

  1. 弦についての疑問解決Q&A
  2. 素材による違い
  3. ゲージ(弦の太さ)による違い
  4. 主要ブランドとアコギ弦ラインナップの紹介
  5. プレイヤー別おすすめ3選

前半は弦に関する基本的な知識、さらにちょっと役立つ豆知識をご紹介。

次に弦選びの要素をいくつかご紹介して、プレイヤー別おすすめ3選では「弾き語り」「ソロギター」「エレアコ向き」に分けて選出しました。

それぞれの弦について主観を交えた5項目5段階で弦の特徴をご紹介します。できれば3つとも試した上でお好きなものを選ぶ参考にしていただければと思います。

¥190,000分の価値を目指してがんばります!

なかなか聞けない弦のQ&A

まず弦のしくみや特徴について、どこまで詳しくご存知でしょうか?

「ギターの事は色々調べたりするけど、弦は詳しそうな人に教えてもらって・・・」

という方が多いのでは、と思うので是非この場を借りて分からないことをなるべく無くしてしまいましょう!

ハンドメイド弦ブランドのDR stringsが非常に詳しく説明しているページがあるのですが、結構専門的な内容ですので、適度に噛み砕きつつ私自身の見解もふまえて解説いたします。

Q. 弾かない時に弦は緩める?

よく聞かれる質問No1のテーマです。

レギュラーチューニング時、アコースティックギターには70kg以上のテンションがかかります。

張りっぱなしで置いててもギターに悪影響はないのか?気になりますよね。

結論として、

  1. 毎日弾くのなら緩めなくていい
  2. 2,3日弾かないのならペグを3回転分ほど緩める
  3. 1週間以上弾かないならだるんだるんにしておく

私は10年間ほどこれを実践した結果、特に何も問題は起きてません。

チューニングしっぱなしで長期間放置していた、というギターを修理依頼に持ち込まれることが多々あるのですが

そのほとんどがブリッジ後ろが膨らんでいるかネックが反っている(もしくはそのどちらも)という症状で弾きにくくなってしまっています。

逆に、毎日弾いていてチューニングを緩めたことがないという方のギターは何も問題が起きてないというのはあるあるです。

よく、人の住まない家は痛むのが早いなんて言いますよね。

あれは風が通らず換気が悪くなった家は「湿気やカビ、サビで劣化が早まるから」らしいですね。家を劣化させないためには、人の出入りと空気の入れ替えが必要なのです。

ギターも、常に弾いて振動させておいた方が調子が良いのは間違いないです。是非毎日弾いてあげましょう。

ただ、新品で作られて間もないギターは木が動きやすいので、毎日弾く場合でも保管時は少し緩めた方が無難だと思います。

Q. 弦の劣化と交換のタイミングは?

弦の劣化は人によって、使用頻度によって進行度合いが違います。

なので明確な替え時というのは弦の状態を見て判断する他ありません。

  • 音がこもったり細かいニュアンスが出にくくなった
  • レスポンスが悪くなった
  • チューニングが不安定になる
  • オクターブが狂う
  • 弦にダメージ(さび、汚れ、折れ等)等がある

良い弦は劣化がじんわりと進み、長く使うことができます。

Q. 弦の音色はどうやって決まる?

複雑な要素が絡み合って音色を作っています。

まず弦の音程は下記の三要素で決まります。

  • テンション →強いほど音程が上がる(チューニング、弦の素材、ゲージで変化)
  • 弦の重さ →軽いほど音程が上がる(弦の素材、ゲージで変化)
  • 弦の長さ →短いほど音程が上がる(ギターのスケールで変化)

それぞれが作用し合いながら音程が決定します。

例えば2本の異なるスケールのギターをレギュラーチューニング(EADGBE)で弾く場合、スケールが短い方(音程上がる)はテンションは弱く(音程下がる)なり、スケールが長い方(音程下がる)はテンションが強く(音程上がる)なりますのでこの2要素はある程度表裏一体と言えるでしょう。

そして、弦の音色弦自体の振動特性で決まります。

そもそも弦の振動は平面的な円運動のイメージで例えられることがありますが、

あらゆる複雑な動きで三次元的に高速運動しているのが円運動に見えているだけです。

(白色LEDの下で弦の振動を見るとよく分かります。)

  • 芯線の形状(丸芯なのか角芯なのか)
  • 巻線の材(後ほどご紹介します)
  • 巻き付ける方法(ハンドワイアリングなのかマシンワイアリングなのか)
  • 素材の均一性(精度)
  • 素材の状態(コンディション)

この他にも様々な要素があり、それが倍音となって弦の音に混ざり、ギターの音となって出ていきます。

主要な素材5種類の特徴紹介

アコースティックギターの弦はプレーン弦(1,2弦)とワウンド弦(3,4,5,6弦)で1セット。

  • プレーン弦…鉄に炭素(カーボン)を0.04〜1.7%混ぜた鋼鉄(スティール)製
  • ワウンド弦…プレーン弦と同じスティールに細く加工した合金を隙間なく巻き付けたもの

ワウンド弦の合金はメジャーな2種類「80/20 Bronze」「Phosphor Bronze」をはじめとした魅力的な素材があります。その中からおすすめの素材を5つご紹介します。

80/20 Bronze

ドシッとした音色が特徴の黄色みがかったワウンド弦

明るい金色の正体は銅と亜鉛を80:20の割合で配合した合金(ブラス)で、呼称として「ブロンズ弦」と呼ばれる。

  • ブロンズ(青銅)ではない
  • 太くディープなサウンドが特徴
  • 高音がギラギラしないのでブルースやロック等におすすめ
  • 色が薄いので酸化した(錆びる)のが分かりやすい
  • 比較的安価

Phosphor Bronze

ワイドレンジで美しいキラキラとした響きが得られる

銅92:錫7%:リン1%でできた赤茶色の合金をワウンド弦に使用している。

リンは英語でPhosphorなので「フォスファーブロンズ弦」と呼ばれる。

  • 銅+錫=ブロンズ(青銅)+フォスファー(リン)でフォスファーブロンズ
  • 低音から高音まで音域が広い
  • 特に高音域がきらびやか
  • 最もポピュラーな素材で様々なギターの出荷時弦として採用されている
  • ブロンズ弦よりも寿命が少し長いらしい(私は特にそう感じたことはないです…)

Silk & Steel (コンパウンド弦)

ナイロンギターに近いメロウな響きのスティール弦

芯線にシルクを使用した、とてもやわらかく柔軟性に富む弦。ダイナミックさが無い代わりに繊細さを生かしたメリットがある。

  • 甘く温かみのある音色が好きな方におすすめ
  • 他のどの弦よりも繊細でテンションが優しいため指が痛くなりにくい
  • チューニングを緩める必要がなさそう
  • ゲージはExtraLightよりも柔らかい0.115-0.042前後
  • 初心者の方にもおすすめ

Nickel Bronze

ニッケルメッキを施されたPhosphor Bronze弦

驚く程自然で、キンキンしがちな高域の響きがマイルドになりローミッドが強調される。

  • フォスファーブロンズ特有のギラギラした感じが苦手な方におすすめ
  • ブロンズ弦よりもややすっきりして聴きやすい音域
  • 音圧はそのままに余計な倍音が削ぎ落とされる
  • 磁性体のニッケルをメッキしているためマグネティックピックアップとの相性良好

Monel

戦前に生まれた、ニッケルと銅を合わせた銀白色の合金

聞き慣れない金属ですが、アメリカのInternational Nickel Companyで1905年当時にディレクターを務めていたAmbrose Monellの名前を冠した合金です。29〜33%の銅を含むニッケルベースの金属で1940年代まで家庭から航空機まで様々な分野で活躍していたようです。1950年代からはステンレスが活躍をし始め、徐々に衰退していったそうな。

  • アコギ弦(ブロンズ)とエレキ弦(ニッケル)をかけ合わせたような特性
  • ローファイな音色で古き良きヴィンテージトーンを感じることができる
  • 倍音おさえめで玄人好みのトーン
  • 磁性が弱いためニッケルのような見た目に反してマグネティックピックアップとは不仲?(検証したことはありませんが…知ってる人いたら教えて下さい。)

丸芯線と六角芯線

ワウンド弦の芯線のことを「コア」といいます。

コアには形が2種類あり、アコギ弦で明確に打ち出してカテゴライズしている有名どころはDR stringsやEARNIE BALLですね。

丸芯線(ラウンドコア)

芯線が丸いタイプ。

巻線が密着しやすく、自然な倍音配列。

  • 芯線が丸い
  • 生産には熟練が必要
  • 角のない自然な倍音配列
  • テンションもしなやかで押弦しやすい

六角芯線(ヘックスコア、ヘクスコア、ヘキサコア)

芯線が六角形になっているタイプ

独特な倍音配列。

  • 芯線が六角形
  • 短時間で大量の生産に向いている
  • 硬く細かい振動をするため独特な倍音配列
  • テンションがやや硬めで指に食いつくような感触

主要なゲージ5種類

一般的なLight Gauge(ライトゲージ)を基準に、Extra Light, Custom Light, Medium, Heavyをご紹介します。

それぞれの弦の規格(インチ)と、ライトゲージからどれぐらい細く、またはどれぐらい太くなっているのかも比較しています。

あくまでも目安ですが、太さの差異による感覚はこんなカンジです⇓

  • +-0.001 → 細い弦なら比べるとギリギリ違いが分かる程度 (ーωー;)?
  • +-0.002 → なんとなく違いが分かる程度 (ーωー )フーム
  • +-0.003 → 明らかに違いが分かる (・o・`)オォ~
  • +-0.004以上 → ぜんっぜん違う Σ(゜Д゜)チャウワコレ!!

Extra Light Gauge (10-47 )

最も細いゲージでテンションも柔らかく抜群に弾きやすい

  1. エレキギター並の細さで非常に弾きやすいので練習に最適
  2. テンションも緩やかでギター本体や指への負担が少ない
  3. 特に低音側の音量・音圧が抑えられる
各弦の太さ規格:inchLight gaugeとの比較
1弦:0.010-0.002
2弦:0.014-0.002
3弦:0.023-0.001
4弦:0.030-0.002
5弦:0.039-0.003
6弦:0.047-0.006
メーカーにより多少の違いがあります。

Custom Light Gauge (11-52)

1〜3弦を細めにしたLightゲージ

フィンガースタイルのプレイヤーに人気が高い

  1. Lightよりも少し軽快な鳴り
  2. テンション感はLightゲージとさほど変わらない
  3. 音数が多く表現力が要のソロギタープレイヤーにおすすめ
各弦の太さ規格:inchLight gaugeとの比較
1弦:0.011-0.001
2弦:0.015-0.001
3弦:0.022-0.002
4弦:0.032+-0
5弦:0.042+-0
6弦:0.052-0.001
メーカーにより多少の違いがあります。

Light Gauge (12-53)

スタンダード中のスタンダード

  1. ミニギター含むほとんどのアコギはLightゲージで出荷される
  2. 形態やジャンルを問わず使いやすい標準的な太さ
  3. 一番人気が高い
各弦の太さ規格:inch
1弦:0.012
2弦:0.016
3弦:0.024
4弦:0.032
5弦:0.042
6弦:0.053
メーカーにより多少の違いがあります。

Medium Gauge (13-56)

フォーク世代のスタンダードゲージ

  1. 力強くボディを振動させるがっつり太めのゲージ
  2. 昔のギターはよくこれを張られていた
  3. テンションがきついのでスキャロップブレイシングがメインの現代のギターには非推奨
各弦の太さ規格:inchLight gaugeとの比較
1弦:0.013+0.001
2弦:0.017+0.001
3弦:0.026+0.002
4弦:0.035+0.003
5弦:0.045+0.003
6弦:0.056+0.003
メーカーにより多少の違いがあります。

Heavy Gauge (14-59)

今や伝説的に店頭から姿を消した太すぎる弦

使うならダウンチューニング推奨

  1. 強烈なテンションで頑丈なギターもしっかり鳴らす
  2. 弾かない時は絶対チューニングを緩めること
  3. 現代のギターに使うのならダウンチューニング推奨
各弦の太さ規格:inchLight gaugeとの比較
1弦:0.014+0.002
2弦:0.018+0.002
3弦:0.027+0.003
4弦:0.039+0.007
5弦:0.049+0.007
6弦:0.059+0.006
メーカーにより多少の違いがあります。

主要ブランドの紹介とラインナップ解説

D'Addario

ニューヨークに本社を構える老舗弦メーカー

業界最大規模のバリエーション豊かなラインナップ

メーカーサイト

1680年生まれのイタリア人弦職人Donato D’Addarioの一族により設立された業界最大手の弦メーカー。ラインナップの幅は最強クラスで、通常アコギ弦だけで圧巻の11種類。さらにバリトン、レゾフォニック、ブルーグラス、ナッシュヴィルチューニング、テナー用、レキント用、DADGADチューニング用etc...と尋常ではない品揃えの数と安定した供給で、

多くのギターメーカーが出荷時の弦に指定している。

特に倍音が豊かでノンコーティング弦のピーク時の音色は感動的に良い。コーティング弦も非常に優秀で、2021年に発売したXSシリーズはリリース早々にユーザーの間で多くのレビューが飛び交い注目を集めた。

シリーズ

80/20 BRONZE
ブライトでギラつきのない整った音の粒が特徴。太く無骨なサウンドキャラクターでブルース等におすすめ。初めてブロンズ弦をアコギに採用したのはD'Addarioらしいです。
定価¥1,980 (税込)

PHOSPHOR BRONZE
1974年から生産が始まったフォスファーブロンズ弦。ブロンズ弦と比べて非常にきらびやかな音色でオールジャンルで使いやすく人気が高い
アコギ弦はこれが世界基準になっていると言っても過言ではないです。迷ったらとりあえずこれでもOKです。
定価¥2,420 (税込)

EXP CORTED 80/20 BRONZE
2010年NAMMショーでリリース。ブライトでダイナミックな音色。従来のコーティングよりもさらに50%も薄いコーティングを施したワウンド弦を角芯線に巻き付けている。強度が高く高音のロスが少ないのでコーティング感のないナチュラルサウンドを実現。
ブロンズらしいどっしりとした音色だがノンコーティング弦と比べるとさらにウォームな音色の印象。
定価¥3,630 (税込)

EXP CORTED PHOSPHOR BRONZE
2010年NAMMショーでリリース。ウォームかつきらびやかな音色。従来のコーティングよりもさらに50%も薄いコーティングを施したワウンド弦を角芯線に巻き付けている。強度が高く高音のロスが少ないのでコーティング感のないナチュラルサウンドを実現。

きらびやかでノンコーティング弦に近いフォスファーブロンズらしい音色。BRONZE同様にややメロウな要素の味付けがされたような音色。
定価¥3,630 (税込)

XT 80/20 BRONZE
2019年にリリース。深くドッシリとした音色はそのままにハイカーボンスチール芯線とD'Addario独自のコーティング技術でプレーン弦にもコーティングを付与し、高耐久、ピッチ安定、腐食耐性を付与したシリーズ。EXPよりもさらにワイドレンジで抜けが良い。D'Addarioらしい豊かな倍音を残しつつ長寿命化された素晴らしい弦で、コーティング弦のなかでEJシリーズに最も近い。
定価¥2,750 (税込)

XT Phosphor Bronze
2019年にリリース。暖かくバランスの良い音色はそのままにハイカーボンスチール芯線とD'Addario独自のコーティング技術でプレーン弦にもコーティングを付与し、高耐久、ピッチ安定、腐食耐性を付与したシリーズ。EXPよりもさらにワイドレンジで抜けが良い。D'Addarioらしい豊かな倍音を残しつつ長寿命化された素晴らしい弦で、コーティング弦のなかでEJシリーズに最も近い。
定価¥3,080 (税込)

XS Phosphor Bronze
2021年にリリース。超極薄フィルムコーティングをすべての巻弦に施し、ハイファイで明瞭なサウンドと驚くべき長寿命を実現各音域のロスが少なくここまで長寿命化できているのは驚愕の一言。マルメガネ的お気に入りの弦。
定価¥3,740 (税込)

85/15 AMERICAN BRONZE
フォスファーブロンズとブロンズ弦の中間の音色。銅と亜鉛の配合比を見直し、ブライトかつウォームな特性を持たせている。ゲージは他のシリーズより若干細めになっており弾きやすいフィーリングに。
定価¥1,870 (税込)

NICKEL BRONZE
2016年リリース。ギター固有のキャラクターをハイライトし、その楽器の自然な周波数の音色を奏でる。独自の高炭素カーボン「NY STEEL」を芯線に使用しており、チューニングの安定性と強度も向上している。弦そのものの音をなるべく抑えてボディの鳴りをそのまま増幅したいという方におすすめ。
定価¥3,080 (税込)

FLAT TOPS PHOSPHOR BRONZE
ラウンドワウンドの巻線に3段階の研磨処理を行いセミフラット化したフォスファーブロンズ弦のセット。EJ16等よりウォームな音色とスムースな運指、「キュッ」というフィンガリングノイズの低減を実現。
定価¥5,060 (税込)

SILK & STEEL
しなやかで粘りがありローテンションな特性の弦でナイロン弦のようにメロウな音質。どの弦、どのゲージよりもやわらかく弾きやすい触感で、指が痛くなりにくいのも魅力。
定価¥3,740 (税込)

Elixir

プロからも絶大な信頼を得ているコーティング弦のトップ・メーカー

メーカーサイト

もはや説明不要とも言えるコーティング弦専門のブランド。1995年にアメリカで創業。コーティング弦の黎明期、薄くて強靭なコーティングを開発し、多くのブランドを退けてトップの地位を勝ち取る。今尚不動の人気を誇り、MI sales Trak®による調査で全米No.1の売上を記録。

通常、コーティングはワウンド弦のみでプレーン弦は錆びてしまうのですが、Elixirはプレーン弦にAntiRust加工が施されており腐食に強いのが特徴です。

テンションが緩やかでウォーム&メロウな音色が特徴。コーティングがつるつるしていて弦の指滑りが良いので、普段フィンガーイーズ等の潤滑スプレーを使う方は節約になるのではないでしょうか。

シリーズ

POLYWEB 80/20 BORNZE
Elixir創業時の主力コーティング・ラインナップ、POLYWEB。ウォームで重心の低い音色のブロンズ弦。厚めのコーティングで当時好き嫌いが分かれる弦でしたが、なんせ寿命が長いので今でもPOLYWEBの愛用者は多いです。
定価¥OPEN

NANOWEB 80/20 BORNZE
1997年発売。POLYWEBよりもさらに薄いコーティングで音質と機能性のバランスが良い、Elixirを代表するブロンズ弦。無骨でしっかりとした太い音色でフィンガリングノイズも少なく、さらにテンションが若干緩やかなのも嬉しい。
定価¥OPEN

NANOWEB PHOSPHOR BORNZE
1997年発売。POLYWEBよりもさらに薄いコーティングで音質と機能性のバランスが良い、Elixirを代表するフォスファーブロンズ弦。ウォームかつきらびやかな音色でフィンガリングノイズも少なく、さらにテンションが若干緩やかなのも嬉しい。
定価¥OPEN

Martin

アコースティックギターのパイオニア

メーカーサイト

2018年10月にラインナップを刷新。約50年の歴史を持つMartin Strings。D'Addarioで11種類のラインナップをご紹介しましたが、

なんとMartinはDARCOを含めると15種類もありました! Σ(゜Д゜)

さすがはアコースティックギター界の頂点に君臨するブランドです。。。(ただ、D'Addarioと違ってオーソドックスなアコースティックギターの弦が専門ですので、やはりバリエーションの横幅でいうとD'Addarioもすげえです。)

音色の特徴は、かなり使いやすくて誰からも好かれやすいフラットな音質。しかしRETROやTitanium Core等の尖った性能の商品もあり面白い品揃え。もちろん、Martinギターの出荷時弦はMartin Stringsです。

シリーズ

MARTIN ORIGINALS 80/20 Bronze
80/20 BRONZEで深みのある低音とクリアで明るい高音マーティンストリングスで最もお手頃なシリーズで、昔からギタリストに愛用されてきた旧赤いパッケージのセット。
定価¥1,540(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC SP®  80/20 Bronze
Martin弦のなかで最もベーシックなスーペリアルパフォーマンス・シリーズ。すっきりした音色の 80/20ブロンズ弦。
D'Addarioに近いあたたかみのある音ですが若干倍音が抑えられてすっきりした音色。錫メッキの芯線。
定価¥2,090(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC SP® 92/8 Phosphor Bronze
Martin弦のなかで最もベーシックなスーペリアルパフォーマンス・シリーズ。きらきらとした音色の92/8フォスファーブロンズ弦。
D'Addarioに近いきらきらした音ですがやはりこちらも倍音が抑えられてやや落ち着いた音色。芯線に錫メッキ鋼を採用。
定価¥2,310(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC MARQUIS® SILKED 80/20 Bronze
スーペリアルパフォーマンスをベースにボールエンド部分をシルクでラッピングしブリッジとブリッジプレートの磨耗やダメージを軽減、チューニングの安定性を目指したマーキス・シリーズ。ブリッジピンホールがジャストサイズのアコギには加工しないと入らない可能性があるので注意。
定価¥2,420(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC MARQUIS® SILKED 92/8 Phosphor Bronze
スーペリアルパフォーマンスをベースにボールエンド部分をシルクでラッピングし、ブリッジとブリッジプレートの磨耗やダメージを軽減、チューニングの安定性を目指したマーキス・シリーズ。ブリッジピンホールがジャストサイズのアコギには加工しないと入らない可能性があるので注意。
定価¥2,530(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC MARQUIS® SILKE Silk & Steel Folk
スーペリアルパフォーマンスをベースにボールエンド部分をシルクでラッピングし、ブリッジとブリッジプレートの磨耗やダメージを軽減、チューニングの安定性を目指したマーキス・シリーズ。芯線を柔らかなシルクで包み、さらに銀メッキ銅の巻線で仕上げたシルク&スティール弦。
驚くほど優しいテンションで粘りのある音色が特徴。強度が低いオールドギター等に使われる事も多い。
定価¥2,860(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC LIFESPAN® 2.0 80/20 Bronze
Martinの次世代Lifespan 2.0弦。2年の歳月を費やしたMartinの新しい特許取得済みの技術を使用して設計。ウォームでファットなブロンズ弦そのもののトーンを損なうことなく腐食を防ぐ為に芯線と巻線のそれぞれにトリートメント加工を施してあります。
定価¥3,960(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC LIFESPAN® 2.0 92/8 Phosphor Bronze
Martinの次世代Lifespan 2.0弦。2年の歳月を費やしたMartinの新しい特許取得済みの技術を使用して設計。きらびやかで豊かな倍音のフォスファーブロンズ弦そのもののトーンを損なうことなく腐食を防ぐ為に芯線と巻線のそれぞれにトリートメント加工を施しています。
定価¥4,180(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC FLEXIBLE CORE 92/8 Phosphor Bronze
芯線を細くし巻き線を太めにすることで、反応の速いシャープなアタックを実現。程よいテンション感で、初心者をはじめ、フィンガーピッカー、エレクトリックアコースティックプレイヤーまでコントロールしやすい特性の弦。音色はフォスファーブロンズらしいきらびやかでスピード感のある鳴り。
定価¥2,310(税込)

AUTHENTIC ACOUSTIC FLEXIBLE CORE Silk & Phosphor
芯線を細くし巻き線を太めにすることで、反応の速いシャープなアタックを実現。芯線の素材は錫メッキ鋼ですが、形状が六角形ではなく円形になっています。その芯線を柔らかなシルクで包み、さらに銀メッキされたフォスファーブロンズの巻線で仕上げられている。手間暇のかかった作りで一般的なSilk&Steelと比べると少しアタック感が出る。
定価¥2,310(税込)

RETRO SERIES Monel
錫メッキ鋼の芯線と、耐食性のあるモネル(ニッケルと銅の独自ブレンド)の巻線で作られている昔ながらのアコギ弦。さらに2弦、4弦、5弦の太さを現代風にアレンジすることで、バランスの取れた感触と明瞭なイントネーションを実現。「ローファイ」という味わい深い音色は逆に新しさすら感じます。倍音があえて少なめにされているのでテクニックでニュアンスを出す必要があり、玄人向けかもしれません(逆に、もっと上手くなろうという意欲があればチャレンジしてみは!?)。
定価¥2,860(税込)

Clapton′s Choice 92/8 Phosphor Bronze
クラプトンのシグネイチャー弦。雑に「良い弦」なのでブルースやバラード等幅広いジャンルでおすすめ。
「私がアコースティックギターを弾くときは、スタジオでもステージでもこのマーティン弦を使用している。私の求めている音を得ることができるんだ。」― エリック・クラプトン
定価¥2,310(税込)

TITANIUM CORE
チタニウム・コア弦の芯線は円形となっており素材にはトゥルー・チタンを使用。チタンは耐久性がありながらも、スチールよりも柔軟性があるため、非常に快適な演奏性。プレーン弦には、クライオ処理されたステンレス・スティールを採用。巻き線には加工無しで耐食性が高いピュア・ニッケルを使用。数値上テンションを抑えられた設計で通常のLight Gaugeよりも太いセットになっていますが、レギュラーチューニングだと結構きついです。ダウンチューニングで使ったほうが良いかと。音はバランスがとれていて素晴らしいですが安いところでも¥4,000を越える高価な弦。
定価¥OPEN

DARCO® ACOUSTIC 80/20 Bronze
頻繁に新しい弦に張り替える人向けのリーズナブルな弦。マルメガネは昔工房でテスト用の弦として使い、お客様指定の弦を最後に張って納品していました。よくある張りのない巻きグセつきまくりの安い弦ではなく、ちゃんとした印象の安い弦。大量に弦をストックしておきたいならおすすめです。
定価¥1,540(税込)

DARCO® ACOUSTIC 92/8 Phosphor Bronze
業務用として使っている工房も多いのではないかと思います。フォスファーブロンズらしいきらびやかさを持つハイコスパモデル。
リーズナブルでありながらも、錫メッキされたスチールコアワイヤとハイクオリティな巻き線を使用した高品質弦。

定価¥1,740(税込)

Gibson

Martinと並ぶアコースティックギターの二大メーカーが打ち出す高品質弦

ーカーサイト

集弾性の高いGibsonギターの鳴りに豊かな倍音を纏わせる、ギブソンユーザーには非常に心強い弦。特にストロークサウンドで威力を発揮しますが、

アルペジオ等の単音弾きにも素早く立ち上がりよく伸びる、レスポンスとサスティーンに優れたかなり優秀な弦。

Gibsonにはコレ一択と言ってもいい程おすすめ。

(実際私もいろいろ試した結果、GibsonのMasterbuiltシリーズしか使っていませんでした。)

正確にいつのタイミングかは定かでないのですが、ラインナップが一新されパッケージも紙製になりました。

シリーズ

80/20 Bronze Acoustic Guitar Strings
80%の銅と20%の亜鉛合金による巻線で芯線を包み、明るく鮮明なトーンを生み出すGibsonブロンズ弦。ブライトながらも余計な倍音は抑えられ、ブルースに最適。コーティング弦ではないのですが、他ブランドよりも音がヘタりにくいです。
定価¥OPEN?

Phosphor Bronze Acoustic Guitar Strings
ギブソンのマスタールシアーの指揮の下で開発されたフォスファーブロンズ弦。アコースティックギターに明るいアタックとサスティン豊富な暖かさを与え、ソウルフルな音色を奏でる。どんなスタイルでも使いやすいですが、フラットピックで弾いた方が良さが分かりやすいです。
定価¥OPEN?

Coated 80/20 Bronze Acoustic Guitar Strings
80%の銅と20%の亜鉛合金による巻線で芯線を包み、独自のポリマーで非常に薄いコーティングが施され、どっしりと深く、土臭いですがブライトで絶妙なトーン。ノンコーティングに比べて倍音は若干抑えられている印象ですが、元々長い寿命がさらに伸びていてとても優秀な弦です。
定価¥OPEN?

Coated Phosphor Bronze Acoustic Guitar Strings
Gibson Acoustic製品出荷時の弦。炭素鋼の六角芯線が用いられ、その芯線は、独自のポリマーで非常に薄くコーティングされたフォスファーブロンズ(リン青銅)に包まれている点が特徴的。クリアーでジャキッとした強力なトーンと豊かな倍音をロスすることなく耐久性が向上している弦。
定価¥OPEN?

JOHN PEARSE

ハイクオリティなハンドメイド弦をリーズナブルな価格で作り続けているアメリカの弦&アクセサリ・メーカー

国内取扱サイト

1939年にイギリスで誕生し、2008年に亡くなったJohn Pearse氏(ギタープレイヤー、プロデューサー、デザイナー)が設立した会社「Breezy Ridge」のブランド。クセが無く、素直に良い音がする弦を作り続けています。

もし試したことが無い方は無条件に試してみたほうが良いのでは?と思えるほど高品質かつリーズナブル。

ジプシージャズ、ジャズ・ギタリストにも愛用者が多い。

シリーズ

80/20 BRONZE
ブロンズ弦特有のブルージィな雰囲気を持ちつつも適度な倍音をまとった品の良い音色。ノンコーティングですがD'Addario EJシリーズよりも寿命が長いです。
定価¥1,815(税込)

PHOSPHOR BRONZE
フォスファーブロンズらしいきらびやかさを持ちつつ、余計なギラつきがなく上品な響き。ノンコーティングですがD'Addario EJシリーズよりも寿命が長いです。
定価¥2,035(税込)

PURE NICKEL
国内ではなかなか情報も流通量も少ないPure Nickel アコースティック弦。歯切れがよく、ブロンズ弦と比べると大人しめでMonel弦にやや近い印象。マグネティックピックアップとの相性は抜群に良い。
定価¥2,035(税込)

PHOSPHOR BRONZE & SILK
柔らかなSilk&Steel弦に近い特性で、音色を比較するとやや高音がキラキラしていて、リッチな印象。粘りのあるSilk&Steelと違いキレのあるスッキリした音。
定価¥2,970(税込)

DR Handmade Strings

他社にはない独創的な弦を作り続ける先進的なハンドメイド弦メーカー

日本代理店サイト

かつてアコギ3大メーカーの1つとして名を連ねたGUILD GUITARの創設者、Al Drongeが実の息子であるMark Drongeにギターメーカーとしての弦のコンセプト、サウンドに対する考え方などを伝え、Mark Drongeがそのアイデアを実現するために1989年に創設したハンドメイドストリングファクトリー。

他のブランドにはない着眼点と、プレイヤー目線の確かな提案力・企画力を持つ弦ブランド。

重厚なサウンドのギターを作り続けていたGuildのサウンドメイクを意識しているのか、長いサスティーンとまとまりのある太い音色が特徴的。効率よりも音質を求めてハンドワウンドにこだわり、プロギタリストの愛用者も多い。

シリーズ

VERITAS
NAMM SHOW 2016に発表。DR独自の特許技術でコア材を極限まで研磨し、独自配合のフォスファーブロンズをハンドワウンドしたアコースティック弦。ヘクスコアの表面を均一にすることでよりタイトにワウンドすることが可能になり、汚れや汗の侵入を阻止。また、より自然な振動を実現。これによりノンコーティングながら長寿命で、タッチレスポンスがよく、ダイナミックなサウンドから、繊細なプレイニュアンスまで表現でき、分離のよいサウンドを実現 また、変速チューニングでも驚くほどピッチが安定する弦になっている。
定価¥2,200(税込)

RARE
深い鳴りと大きな音量を求めるすべてのプレイヤーにおすすめ。ヘクスコアですが独自配合のフォスファーブロンズによりテンションは低め、且つラウドでウォームなサウンドを奏でます。 特に削り出しのアーチトップやドレッドノート、さらにローズウッド、メイプル、 マホガニートップのギターで、鳴りの深み、トーン、サスティーンへ大きな効果が期待できるでしょう。
定価¥1,760(税込)

SUNBEAMS
ラウンドコアの芯線に、長いサスティーンを実現する為に開発されたレアフォスファーブロンド材をハンドワウンドされていてブライトでファットな響きを実現。ピッチ安定性が高くフィンガーピッカーに特におすすめです。
定価¥1,870(税込)

ZEBRA
ピエゾタイプは勿論、マグネティックピックアップ、更にはフルサイズのアーチトップのジャズギターまで想定した設計で作られたエレアコ用弦。 ラウンドコア材に、ニッケルプレート材とレアフォスファーブロンズ材を 交互に巻きつけられていてアンプを通した際のロスがなく豊かなアコースティックの倍音をそのまま出力可能
定価¥2,420(税込) 一部廃盤

DRAGON SKIN
ドラゴンスキン™シリーズは従来のコーティング弦とは異なりアンコーティング弦の様な手触りと弾き心地そして、ブライトなサウンドを実現。 ヘクスコア材にDR独自特許であるK3™コーティングテクノロジーが施されたフォスファーブロンズ材をハンドワウンドして作られています。
定価¥3,080(税込)

NEON
ネオン™シリーズはタイトで煌びやかなサウンドを持ち日光やステージの照明上ではビビットなカラー、ブラックライトの下では強く発光する尖りに尖ったコンセプトの弦。 ヘクスコア材に蛍光カラーコーティングを施したフォスファーブロンズ材がハンドワウンドされています。 また、K3™コーティングテクノロジーによりアンコーティング弦より 3~4倍の長寿命を発揮します。 このシリーズはピンク、グリーン、オレンジ、ブルー、イエロー、レッドのセットです。
定価¥3,080(税込)

Earnie Ball

誰もが一度は見たことがあるイーグル・マークの超有名ブランド

ーカーサイト

1962年に創業して以来、高品質なギター弦やアクセサリ、さらにはエフェクターを世に送り出しているブランド。元々はエレキギター弦、エレキベース弦がメインでしたが、アコースティックギター弦にも徐々にラインナップを増やしていき、長い歴史で培った音作りのノウハウを活かし美しい倍音の弦をリリースしています。

シリーズ

EARTHWOOD 80/20 BRONZE
アースウッド80/20シリーズは、アーニーボールの長い歴史の中で常に高い人気を誇り、アーニーボールの原点ともいえるモデルです。ブラス・メッキされたスティールワイアー・ヘックス・コアに、80%の銅と20%の亜鉛を組み合わせたブロンズのワウンド弦で、明るくハッキリとしたトーンと心地良いサスティーンを特徴にしています。
定価¥1,870(税込)

EARTHWOOD MEDIUM LIGHT PHOSPHOR BRONZE
スズ・メッキされたスティールワイアー・ヘックス・コアに、92%の銅、7.7%のスズ、0.3%の燐を配合したワウンド弦を組み合わせたアコースティック・フォスファー・ブロンズ弦です。明るいオレンジ・ゴールドの色合いで、リッチな響きと歯切れの良い鮮明なサウンドが特徴のアコースティックギター弦です。
定価¥1,870(税込)

EVERLAST COATED 80/20 BRONZE
エヴァーラストは、アーニーボールが独自に開発したナノ・テクノロジーによってコーティングされたアコースティックギター弦です。10ナノ・メーター未満の薄さを実現し、通常のアコースティックギター弦と比較しても、そのタッチ、フィーリングに違いを感じることはありません。また、弦の表面に付着する汗や湿気、手垢などをはじきロングライフを実現します。ブラス・メッキされたスティールワイアー・ヘックス・コアに、80%の銅と20%の亜鉛を組み合わせたブロンズ弦で、明るくハッキリとしたトーンと心地良いサスティーンを特徴にしています
定価¥3,123(税込)

EVERLAST COATED PHOSPHOR BRONZE
エヴァーラストは、アーニーボールが独自に開発したナノ・テクノロジーによって、コーティングされたアコースティックギター弦です。10ナノ・メーター未満の薄さを実現し、通常のアコースティックギター弦と比較しても、そのタッチ、フィーリングに違いを感じることはありません。また、弦の表面に付着する汗や湿気、手垢などをはじきロングライフを実現します。ブラス・メッキされたスティールワイアー・ヘックス・コアに、92%の銅、7.7%のスズ、0.3%の燐を配合したワウンド弦を組み合わせたアコースティック・フォスファー・ブロンズ弦です。明るいオレンジ・ゴールドの色合いで、リッチな響きと歯切れの良い鮮明なサウンドが特徴のアコースティックギター弦です。
定価¥3,123(税込)

PARADIGM 80/20 BRONZE ACOUSTIC
2017年7月発売。パラダイム・アコースティック・セットは、世界で最も切れにくいアコースティック・ギター弦です。アースウッド・ストリングスのトーンとフィーリングを限りなく維持しながら、過去に前例のないレベルの強度と寿命を持ち併せています。ワウンド弦とプレーン弦の両方に用いられた業界屈指の超高強度スティールが張力と耐久性を高め、弦へのダメージの大きいプレイスタイルや状況下でも長期に渡りチューニングを安定させます。また、エヴァーラスト・ナノトリートメントと革新的技術であるプラズマ加工が施されたラップ・ワイヤーが腐食耐性を高め、トーンを損なう物質の弦への蓄積を減らしてくれます。現状に満足せず、最新技術の全てを注ぎ込み完成させた、優れた強度と寿命を持つシリーズです。
定価¥OPEN

PARADIGM PHOSPHOR BRONZE ACOUSTIC
2017年7月発売。パラダイム・アコースティック・セットは、世界で最も切れにくいアコースティック・ギター弦です。アースウッド・ストリングスのトーンとフィーリングを限りなく維持しながら、過去に前例のないレベルの強度と寿命を持ち併せています。ワウンド弦とプレーン弦の両方に用いられた業界屈指の超高強度スティールが張力と耐久性を高め、弦へのダメージの大きいプレイスタイルや状況下でも長期に渡りチューニングを安定させます。また、エヴァーラスト・ナノトリートメントと革新的技術であるプラズマ加工が施されたラップ・ワイヤーが腐食耐性を高め、トーンを損なう物質の弦への蓄積を減らしてくれます。
定価¥OPEN

ALUMINUM BRONZE
アルミニウム・ブロンズは、アーニーボール独自の技法を用いて、ブロンズにアルミニウムをブレンドさせたアコースティックギター弦です。アルミニウム・ブロンズのサウンドは、伝統的なブロンズ弦に比べ、全ての音域においてより際立たせたトーンを実現しています。特に強力なローエンドとクリアでクリスピーなハイエンドのサウンドが印象的です。また、耐腐食性にも優れています。
定価¥1,540(税込)

弾き語りプレイヤーにおすすめの弦3選

弾き語りメインでアコギを弾いているという方へおすすめの弦を3つ選びました。

ストロークをメインにしても音が潰れず綺麗に響くことと、弾きやすくてクセがないことをポイントにしています。

弦の良さを分かりやすくするために最も人気の高いライトゲージでご紹介しています。

ひとまずライトで試してお好みの音色を探ってから、ゲージ調節して弾きやすさを自分好みに合わせるのがおすすめです。

Gibson "SAG-PB12"

Gibsonのギターには迷わずこれ

ダイナミックレンジの広いギブソンサウンドが手に入る弦。

ストロークサウンドではGibsonらしい音圧を纏ったパワフルかつブライトな音色を奏で、アルペジオや単音でのメロディにはリッチで豊富な倍音を響かせます。Gibsonのギターには特に相性が良く、私の場合はJ-45へ張るために予備を大量にストックしていました。

太い音も繊細な音も出るので、ジャカジャカ系の人にも泣きのフレーズで聴かせるタイプの人にも、誰にでもおすすめしたい優秀な弦です。

音色メロウ123ブライト
倍音控えめ123多め
寿命短い1245長い
テンション柔らかい123硬い
キャラクター繊細1234力強い

D'Addario "EJ-16"

寿命が短いデメリットを補って余りある美音

多くのギターメーカーが出荷時弦に選ぶほど抜群の信頼性を誇るロング・セラー弦。

張りたてはピーキーな音色ですが、徐々に雑味が抜けていきブライトで隙のない音になっていきます。

唯一のデメリットは短命であるということ。手に汗をかきやすい私のようなタイプの人は1週間ももたずに音質が劣化し始めてしまうでしょう。

良音のタイミングを狙ってレコーディング用に使う、というのもおすすめです。

音色メロウ123ブライト
倍音控えめ1234多め
寿命短い2345長い
テンション柔らかい1245硬い
キャラクター繊細123力強い

Elixir "16052"

コーティング弦の金字塔

説明不要のコーティング弦を代表するブランド。

通常アコギ弦の約3倍という驚異的な寿命を実現しているコーティング弦。

音色はウォームでテンションはやわらかく、感触はフィンガーイーズが不要なほど滑らかで運指がしやすいです。寿命が長いということは、弦交換にかける時間→ギターを弾く時間に変換できるため、特に初心者の方には上達への近道としておすすめです。

音色メロウ45ブライト
倍音控えめ45多め
寿命短い1234長い
テンション柔らかい345硬い
キャラクター繊細1245力強い

フィンガースタイルプレイヤーにおすすめの弦3選

次に、フィンガースタイルのギタリストへおすすめな弦をご紹介します。

ポイントになるのは「思い切り弾いても音が暴れすぎず、しかし豊かな倍音を持っている」ということです。そして弾き語りのようにジャカジャカして音圧を稼ぐことができないので(1音1音の響きが特に重要)どう考えてもハイクオリティ弦に行き着きます。

ここからは数値や言葉ではなかなか表せない要素が出てくるため、より分かりやすくなるように動画もご紹介します。イヤホンかヘッドホンを使ってご視聴ください。

JOHN PEARSE "600L"

ロングセラーハイクオリティハンドメイド弦

全くと言っていいほどクセのない、長年愛され続けるトーンは必聴。

立ち上がりは確かにブライトなのですが、耳に刺さる余計な響きがなく綺麗にまとまって聴かせてくれる素晴らしい音色。誰が弾いても良い音を出すことができるため、フィンガーピッカーだけではなくフラットピッカーにも非常におすすめ。シンプルにめちゃくちゃバランスの整った弦です。

音色メロウ1245ブライト
倍音控えめ123多め
寿命短い1245長い
テンション柔らかい1245硬い
キャラクター繊細1245力強い

D'Addario "XSAPB1253"

コーティング弦なのに驚くほどハイファイ

極薄コーティングを施したD'Addario2021年新作弦。

特許更新を見送ったElixirと同様のコーティング方式を採用したD'Addarioの新作弦。汗、皮脂等あらゆる汚れから弦を守り、長寿命を実現しています。

Elixirの弦はややローファイというべきか高音を削ぎ落としてウェットな響きになっているのに対し、このシリーズは非常にブライトでクリアーな響きに仕上がっていてフィンガーピッカーだけでなく全ギタリストの新たな基準となる可能性を秘めています。

動画は生音感にこだわって作られたXT弦と比較していますが、XS弦の方が明らかに倍音豊かなことが分かります。

音色メロウ123ブライト
倍音控えめ1234多め
寿命短い1234長い
テンション柔らかい345硬い
キャラクター繊細123力強い

DR "RCA-12"

リッチでブライト、かつロングサスティーンのハイファイ弦

フィンガーピッカー向き最高峰のフォスファーブロンズ弦。

動画は少し分かりづらいかもしれませんが、レスポンスが明らかに向上し倍音も豊かになっています。実際に弾いてみると本当によく分かります。

ピッキングすると明るい音色が綺麗に立ち上がり、音量を維持してどこまでも伸び続ける。フォスファーブロンズ弦として最高クラスのクオリティの弦であることは間違い有りません。

音色メロウ1234ブライト
倍音控えめ123多め
寿命短い123長い
テンション柔らかい1245硬い
キャラクター繊細1245力強い

エレアコ(バンド)プレイヤーにおすすめの弦3選

最後に「バンドの中に埋もれず存在感のあるアコースティックギターサウンド」を出せる弦をピックアップしてご紹介します。全く異なる音の雰囲気を持つ弦を3つ選びましたのでお好みを絞りやすいかと思います。

D'Addario "NB1253"

余計な倍音をカットして聴かせたい音にフォーカスする弦

密かにファンを増やし続けるアコ弦界のダークホース的存在。

フォスファーブロンズにニッケルをコーティングしているらしいこちらのニッケルブロンズ弦。

フォスファーブロンズ弦の音と比較すると明らかに余計な鳴りがカットされてまとまっており、気持ちよく聴かせてくれます。ブロンズ弦のネイキッドな感じともまた違う、レンジは広く取ってピーキーな部分はフィルターを通して良いところだけ残してくれている感じ。どの音域にも偏りがなく、誰でも扱いやすい弦だと思います。

ニッケルの要素を持っているため、マグネティックピックアップとの相性も良いのではないでしょうか。

気になる方は是非試してみたほうが良い弦です。

音色ウォーム1245ブライト
倍音控えめ45多め
寿命短い123長い
テンション柔らかい1245硬い
キャラクター繊細1245力強い

Martin "MM12"

プリミティブなアコースティックサウンド

ローファイでまさにレトロなイメージの音色。

リッチな音色とは真逆の音質で、味わい深いアコースティックギター本来の木の鳴りを生かしてくれるような素朴でさらりとした音色。

特にストロークでは歯切れが良くかつ倍音が抑えめ。トーンが非常に落ち着いていて、燻し銀のようさ渋さを醸し出しています。

あなたの求めるサウンドキャラクターがヴィンテージライクであるならば、是非これを選択肢に加えてください。

MartinのM140(80/20 BRONZE)と比較している分かりやすい動画がありましたのでイヤホンをしてご視聴くださいませ。

音色メロウ45ブライト
倍音控えめ345多め
寿命短い1245長い
テンション柔らかい45硬い
キャラクター繊細345力強い

Earnie Ball "2566"

ギターのレンジを一段階広げてくれる派手な音色が魅力

パワフル、トレブリー、クリスピー、It's Rock!!

先程のRETROとは打って変わって非常に元気なサウンドキャラクターのAluminium Bronze。

低音のパンチ力、キレのあるトレブル。ロックなフレーズに花を添える力強い音色ですがハーモニクスも美しく響き、ギターインストゥルメンタルにもマッチします。ハイファイでリッチなサウンドを求めるのなら是非お試しください。

音色メロウ1234ブライト
倍音控えめ123多め
寿命短い1245長い
テンション柔らかい12硬い
キャラクター繊細1234力強い
2:05くらいから試聴できます。

まとめ

というわけで、今回はアコギ弦の神秘的な部分を解明していく解説パートと約190,000円の出費を頑張って3,000円くらいにするあなたにマッチするアコースティックギター弦を見つけましょう!というテーマでお送りしましたがいかがでしたでしょうか?

色々試してみて、自分の好みとギターとの相性の良い弦を是非探してみてください。

お問い合わせやコメントもお待ちしておりますのでお気軽に!

それでは、引き続き良いアコギライフを!

 

 

-レビュー&おすすめ紹介, 解説系
-, ,