おはようございます!マーリィです。お手頃価格のアコギをお探しですか?
今回は初心者から上級者まで安心して使えるハイコスパアコースティックギターLS6AREについて、その魅力を解説していきたいと思います。
これからギターを始めたいという方にはもちろん超絶おすすめですし、2本目以降のギターを探している方にも一考の余地ありと言えるほど魅力的なこのモデル。
何故LS6 AREがおすすめなのか?この記事をご覧いただければきっと分かるはずですので是非最後までお付き合いください。
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YAMAHA L6シリーズとは?
まず最初にYAMAHA L6シリーズを簡潔に言うならば、
ビギナーにとっては非の打ち所がなく、
ベテランにとってはサブ機として安心して使える、
超コスパ&ハイクオリティギター・シリーズ
です。
個人的に、5万円以内でプロも信頼して使うことができる唯一のギターだと思います。おそらくですが、この製品は企画段階でプロが使えるクオリティを意識して設計されているような気がします。
そのシリーズの中でも幅広い層におすすめできるのがLS6 AREです。次の項から商品の概要とともにおすすめポイントを説明していきます。
YAMAHA LS6 AREについて
LS6 AREは、YAMAHA L6シリーズの中で最も小さいフォークサイズ。650mmのロングスケールなのでOMサイズに近いですね。
他にはドレッドノートサイズに近いウェスタンタイプのLL6 ARE、ミディアムジャンボタイプのLJ6 AREがあり、LJはメーカーの謳い文句とは裏腹に、実際に抱えてみると結構大きなサイズですので注意してください。
近い価格帯の他社モデルとスペック比較
LS6 AREのスペックについて詳細を見ていきましょう。同じ国内ブランドのHeadway HF-5080SEと比較できるようにしました。
YAMAHA LS6 ARE | Headway HF-5080SE | |
---|---|---|
発売日 | 2014年3月 | 2018年5月頃? |
定価 | ¥66,000(税込) | ¥88,000(税込) |
胴型 | フォークタイプ | フォークタイプ |
ブレイシング | ノンスキャロップ Xブレイシング | スキャロップド Xブレイシング |
表板 | イングルマンスプルース単板 (A.R.E.) | シトカスプルース単板 |
裏板 | ローズウッド | サペリ |
側板 | ローズウッド | サペリ |
ネック | マホガニー+ローズウッド5プライ | ナトー |
指板 | ローズウッド | ミカルタ(樹脂) |
ブリッジ | ローズウッド | ミカルタ(樹脂) |
弦長 | 650mm | 628mm |
指板幅 | 44mm | 43mm |
塗装 | ナチュラル、 ブラウンサンバースト(BS) *ウレタン塗装・グロス仕上げ | ナチュラル *ウレタン塗装・グロス仕上げ |
弦 | Elixir NANOWEB Light | Elixir NANOWEB Light |
付属品 | ライトケース | ギグバッグ |
ピックアップ &プリアンプ | パッシブピエゾ プリアンプ無し | FISHMAN Sonitone |
コントロール機能 | - | 1Vol, 1Tone |
それぞれマーカーを入れている部分が比較して勝っている点です。
商品価格の差があるにも関わらず、YAMAHA LS6 AREの方がはるかに優秀なポイントが多いです。HeadwayはFISHMAN Sonitoneを搭載したエレアコなのですが、最も安価で簡素なピックアップのため、これを取り除いたとしても22,000円の価格差を埋められるような要素ではありません。
3つの激推し理由
ここからは具体的にどこがおすすめなのか?理由を3つに分けて説明していきたいと思います。
おすすめ理由その1高水準なポテンシャル
プロ、アマ問わず、アコースティックギターに求められる要素を3つ挙げるならば「弾きやすさ」「鳴りの良さ」「壊れにくさ」ではないでしょうか。YAMAHA LS6 AREはその全てにおいてクラスを越えた高水準で合格点を叩き出しています。
弾きやすい
まずボディは最大幅約380mmのOMタイプなので小柄な方や小学校中学年以上のお子様にも抱えやすく、一般的な成人男性が持っても小さすぎない、丁度良いサイズ感。構えた時、肩に力が入らず楽に弾けるため体への負担が少なく、30分以上の練習やぶっつづけの演奏にも対応できます。
検品もしっかりと行われていて弦高は標準以下に設定。工場出荷時点で相当弾きやすくセットアップされているので、細かな調整の必要がありません。
良い音が出る
そして抱えやすいボディサイズながらロングスケールなのでハリのある十分な音量。さらに音を育てるYAMAHAの独自技術Acoustic Resonance Enhancement (A.R.E.)が施されたトップ材。ブレイシングにスキャロップ(削り込み)を施す必要なく最初から良い音を楽しめます。サイド&バックに合板ながらローズウッドを使用していて、豊かな低音を出すのに一役買っています。
頑丈で壊れにくい
さらに高い強度を誇るノンスキャロップXブレイシング。不要な反りやねじれを未然に防ぐ5層構造になっているネック。修理や調整に余計なコストをかける必要がなく、弾きやすいセッティングを長く維持できるので手が掛からないのが良いですね。
おすすめ理由その2ユーザーに寄り添う嬉しい要素
アコースティックギターに求められる重要な要件を満たしていることは分かりました。しかしそれだけではありません。
「無くてもいいけどあったら嬉しい」そんな気が利く要素もこのシリーズは完備しています。
ゴールドパーツと美しい装飾
高級感を高めるゴールドペグとアバロン調のサウンドホールリングが所有している満足感を高めてくれます。
ラインアウトができる
アンプで音を増幅できないアコースティックギターは、生鳴りを阻害するものが無い反面、ピアノや管楽器、ドラムなど他の楽器とのアンサンブルの際にはマイクを立てて集音する事が多くなるでしょう。
マイキングは初心者には非常に難しく、ギターを少しでも動かすと音量バランスが変化してしまったり、他の楽器の音まで拾ってハウリングを引き起こしてしまうことも多々あります。
L6シリーズはプリアンプを積んでいないとはいえ、電池残量を気にせずアンプから音を出せるパッシブタイプのピックアップを搭載しています。非常に軽量なので生鳴りへの影響も最小限です。
持ち運びに便利な軽量で高強度のライトケース付属
L6シリーズに付いてくる付属ケースは、クッションの薄いソフトケースでも無ければ頑丈だけど重たくて持ち運びに大変なハードケースでもありません。硬く分厚いクッションが入った高強度のライトケースが標準で付いてきます。このケースだけを単品で購入したとして、少なくとも1万円は越えてくると思います。
おすすめ理由その3控えめに言ってもやばいコスパ
弾きやすくて、壊れにくくて、はじめから良い音が出て、パッシブながらスピーカーやPCにも繋げられて、さらに軽くて頑丈なケースまで付いているのに5万円前後というアコギはYAMAHA L6シリーズを除いて他にありません。ここまでアコギとして求められる要素が揃っているハイコスパモデルは見たことがありません。
ここがイマイチ…LS6 AREの弱点
もちろん、5万円で全てが手に入るというわけではありません。コストを省いている部分は、他の高級モデルに比べて劣ってしまいます。
サイドバックは合板
サイドバックのローズウッドはレンジが広くとても優秀な材ですが、合板を使用しています。高価格帯のモデルと比較するとパワー不足だったり、音の密度が若干粗かったりと、音質への及第点を実感する事になるでしょう。
しかし、それが浮き彫りになるのは比較対象が15万円以上クラスの場合です。同価格帯以下との比較ではまず不満にならないレベルです。
10万円まで出せるのなら…オール単板のLS16AREがおすすめ
コンプ感のない開放的なサウンドを求めるのなら、ワンランク上のモデルを検討してみてください。LS6の長所はそのままにサイドバックが単板となり、生鳴りはさらにダイナミックに。おまけに装飾も少し豪華になって満足度が高まること間違いなしです。
音がほぼ育たない
A.R.E.の長所である「鳴りを育てる必要なく最初から良い音を出せる」は、逆に言うと弾き込んでも音はほとんど変わりません。
以前、お客さんに約5年ほぼ毎日弾いているというLS6を触らせてもらいましたが、新品のイメージとほとど変わりませんでした。
A.R.E.の効果は本物
経験上、3年以上弾いていれば多少鳴りが変わるものと思っていたのでA.R.E.の効果に逆に驚きました。それがこの価格帯でできるYAMAHAすごいっす。。
ラインサウンドは力不足
搭載しているものはパッシブのピエゾピックアップですので、プリアンプを通さないとパワー不足になりがちです。
手元でボリュームコントロールができないので、ライブの際は可能ならばMUTE機能が付いたプリアンプやDIを使用するのが良いでしょう。
また、ライブ活動をガンガンしたい人にとってはエレアコのAC1Rを選ぶのも一つの手です。
結論:5万円以内でアコギを選ぶならLS6 AREが間違いない
色々弱点も申し上げましたが、とはいえ5万円以下ならば間違いなくトップクラスの性能を持っています。体格や音の出方の好みに合わせてLLやLJにしても良いでしょう。2本目以降のギターを購入したとしても長く使えるモデルですので、迷っているならとりあえずこれにして問題ない、と言い切れるほど抜群におすすめです。
いかがでしたか?この記事がギター選びの一助になれば幸いです。それではみなさま、引き続き良いアコギライフを!