今回の徹底解説は全米トップクラスのシェアを誇るTaylor Guitars!
私も使っていますがクセがなくエレアコとしてかなりおすすめです。
こんな方におすすめ
- ギターの購入を検討している
- ステージで使えるエレアコが欲しい
- Taylorについて詳しく知りたい
Taylorとは?
テイラー・ギター(Taylor Guitars )はボブ・テイラーとカート・リスタグの2人によって1974年にカリフォルニアに創設したギターメーカーで、2022年で創業48周年を迎えた。
2014年には、全米でアコースティックギター販売数No.1になった(島村楽器HP参照)。 日本では2008年より、株式会社山野楽器が国内総代理店として、全国の楽器店へ卸し売りを行っている。
企業の特色
- ギターの特徴…いわゆる「大量生産」を目的とした機械工程ではなく、テクノロジーとクラフトマンシップを組み合わせた生産を行っている。
- 個体差が少ない…誤差が出ないように製作できるジグや工夫がマニュアル化されていることもあり、「個体差」が少ないと言われている。
- 木材調達と環境の持続可能性の取り組みについて、独自のビジョンを持ち取り組んでいる。
- ギグバッグやハードケースにもこだわり、自社製作をしている。
自社工場
- 「アメリカ・カリフォルニア州(エル・カホン)」工場・・・300シリーズ以上の上位機種を製造。
- 「メキシコ(テカテ)」工場・・・アカデミーシリーズ・100・200シリーズ・ギターケース・ロゴ入りコースターなどを製造。
歴史
1974年 創設。
1994年 ボブ・テイラーの最初のオリジナルデザインである、「GA(グランド・オーディトリアムシェイプ)」を発表。
1996年 それまで自営でリペアマンを営んでいたデヴィッド・ホスラーが入社。1994年に初めてテイラーギターを手にして感動したことがきっかけで、自らリペアマンを担当したいと申し出た。(アコースティックギターマガジンvol.63 2015WINTER ISSUE参照)
2001年から全てのモデルに「NTネックジョイント」を採用。ネックとボディが接着されていないので音の伝達ロスが無く、取り外しも容易なためネック角度の微調整を可能にした。
2002年 メキシコ工場にてテイラー専用のハードケースの生産を開始(アコースティックギターマガジンvol.63 2015WINTER ISSUE参照)
2003年 「Expression System」を開発。これによって、エレアコにも関わらず「生音」の雰囲気を損なわないウンドを生み出せると人気を獲得。
2006年 「GS(グランドシンフォニーシェイプ)」を発表。
2011年 アンディ・パワーズが入社。10代からギター製作をしており、ボブ・テイラーと面識のあった彼は、ボブ・テイラー本人から、「継承者」として誘いを受けた。「返事は10年後でもかまわないが、君がイエスといわなければテイラー社は終わる。ギターを量生するだけの会社にはしたくない。」と言われたエピソードがある(アコースティックギターマガジンvol.63 2015WINTER ISSUE参照)
同年、世界で唯一エボニー(黒檀)を輸出できるカメルーンの材木工場を買収。それまでエボニーは黒い部分(全体の1割程度)のみが楽器に使用されてきたが、綿密に調べたところ残りの9割も同質であることが判明。ボブ・テイラーは、それまで輸出されること無く廃棄されていたこの黒くない(煙がかったような模様の)エボニーを「スモーキーエボニー」と名づけ、以降、フラグシップモデルの800シリーズを中心に積極的に採用している(WOOD&STEEL vol.75 SPRING 2013参照)。
2013年 「GO(グランドオーケストラシェイプ)」をラインナップに追加。
2014年 デビット・ホスラーを中心に「Expression System2」を開発。
2016年 エントリーモデルとして、アカデミーシリーズを販売。
2018年 V-Class ブレーシングモデルを販売。これにより、100年以上にわたって様々なアコースティックギターメーカーが採用してきた伝統的なX-ブレーシングでは両立が難しかった柔軟性(ボリューム)と剛性(サステイン)への対応を可能にした。尚、このモデルには、ボブ・テイラーのサインではなくアンディ・パワーズのサインが入ったラベルが貼られている。
2021年 C-Class ブレーシングモデルを販売。V-Classから着想を得たパターンで、コンパクトサイズモデル専用に設計。612.8mmのスケールとは思えない深みのある低音とボリューム感を実現している。
愛用アーティスト
Taylorはアーティストリレーションをインディーズ中心に行っており、後述するTaylor Roadshow等のイベント時にデモンストレーションライブをしてもらったり、活動サポートを行っています。
Taylor Guitar 愛用アーティスト
小園美樹、キライ、涼音(レトロリロン)、Kamin、朝際イコ(燕時光)、鈴木友海、さとうみほの(アイラヴミー)、mibuki、DELMO、関取花、平井翔馬、斎藤ジョニー、hannah、三浦明利、慈光、森永エイジ、山田尚史、梅田晋之介(Novembre)、まつもとまい子、川西晃、sae、りさ(トンネルのむこう)、あおいはるか、みきまりあ、武田舞彩、市川優希、田部井泰和(やすかずん)from 兄妹ユニット☆ねこカフェ、間 一訓、鈴木颯、アラーキー・モエ、ひろ、ナカノユウキ、鴨原正義(HAM)、道塚なな、Kumi、香織(Claire)、島崎貴裕、奈良貴則、北川千夏、蔦江タイチ、浜崎絵里歌、摩耶、東風あんな、五十嵐晴美、おーたけ@じぇーむず(一寸先闇バンド)、祐夏、ayaka.、財団らの、華将(華将と真澄)、ツカモトタクミ、青山なる、Kazuki Isogai、Hiroka、はち、西田祥恵、久保琴音、みやぎけいご、にしな、犬塚由季子、村瀬真弓、福井樹、YAS33、市村順平、ねぎぼうず、いとたい、松本杏彩、真舟とわ、小野有也、村松徳一、油布諒介、宮地裕太、みのべありさ、みきなつみ、藤森愛、福成修治、廣野ノブユキ、番匠谷紗衣、晴田悠加、林祐詩(森と林)、林青空、奈良ゆい、中村利紗、中里学、ちなげ、橘ネロリ、すわだいすけ、うおちゃん【Suzumushi】、鈴音、神出鈴香、桜井零士(21Self)、倉沢よしえ、金谷好益、大橋ちっぽけ、大野賢治、伊禮恵、綾目和人、葵ミシェル、Ori、Kuu
総勢99名 Taylor Guitars Japan〉アーティストより
何故アメリカでトップシェアに?
全米ナンバーワン人気の理由
- ラインナップの横幅がとにかく広い
- 強度抜群でネック反り等の不具合が起こりにくい
- メンテナンスに時間と手間が掛からない
- 生音もラインサウンドも海外で好まれる傾向の音色
Taylor Guitarsの特徴
「Find Your Fit」 50通り以上の中から自分に合ったギターが選べる

まずは6種類のボディシェイプから選ぶ
抱えやすく、軽い力でも大きな音量が得られるレスポンスに優れたグランドコンサート。
トルクフルな音圧で音量も大きく、広がりのある鳴りが魅力のグランドシンフォニー。
合計6種類の中からあなたの好みのシェイプをまず選んでください。

次にマテリアルを選択
シェイプが決まったら音色を決める木材を選びます。
軽快ですっきりまとまるサペリからダークで重厚な低音を持つローズウッド、限定で希少な木材を使用したモデルもあります。

エレキギター×アコースティックギターという特殊モデルも
Taylorのラインナップには、革新的なアプローチを支援する特殊なモデルがあります。
その中で両刀使いのギタリストやバンドマンにフォーカスしたのがT5シリーズです。
マグネティックPUとピエゾPUを組み合わせて、1から5までのポジション切り替えによって、アコースティックなサウンドからジャジーなサウンド、クリーンなエレクトリック・サウンドまで表現できます。
特許取得のボルトオンネック・システム

アコースティックギターの既成概念を覆すNT(New Technology)ネック
20種類以上のネックシムで正確な角度調整が可能で、ボルトでジョイントする事により非常に効率的に弦高調整ができるようになったNTネック。
次の記事で書いたような修理や調整に掛かる費用も大幅に削減できるのも魅力的。
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参考一生物のギターにかかる修理代は○○万円
今回はアコギにかかる修理代から逆算した、一生モノとして買うべきギターについてお話します。 こんな方におすすめ 長く使っていけるギターが欲しい(検討している) 2本目以降のギターを探しているが基準が分か ...
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独自のピックアップシステム Expression System

2003年に生まれた革新的で驚異的なアコースティックサウンドシステム「ES1」
マグネティックPUとボディセンサーのブレンドにより、ウォームで生音に近いアコースティックサウンドを出力することができる初代Expression System。ES2と比べてマイルドでマイクで録ったような生々しい音色が魅力だが、現在生産数はかなり抑えられている。

2014年に開発された新しい視点のピエゾPUシステム「ES2」
ピエゾをサドルの下ではなく横に付けることで、ロスが無くより大きな出力かつローノイズを実現した第2世代のExpression System。クリアーかつワイドレンジでピエゾ独特のパキパキとした感じがない。ES1と比べてパワフル&ローノイズなのが魅力。
革新的なV-Classブレイシング

出典:Taylor Guitars Japan

各音域が「ととのう」画期的なV-Classブレイシング
Xブレイシングよりも各音域の出力が均等化され、美しくまとまりのある鳴りを実現するV-ClassブレイシングはTaylorのサウンドコンセプトにぴったりハマります。パワフルなストラミングでも耳に痛くなく、聴衆にナチュラルでオーガニックな音色を届けることができます。
コンパクトギターの音圧を底上げするC-Classブレイシング

GrandTheaterのために開発されたC-classブレイシング
ミニギターとフルサイズのほぼ中間ぐらいのスケールで作られたGTシリーズに採用されているC-Classブレイシングは、コンパクトボディとは思えない力強いサウンドを実現。
自然保護活動

森林問題にも真摯に取り組む
伐採された木を扱うギターメーカーとして、環境保護に真摯に取り組んでいる。大規模な植林活動を行っていたり、ギターに使用できる木材を常に探求して有効利用していたり、全社で大規模なリサイクル活動も行っており、再利用されたものは孤児の玩具に姿を変えて提供されています。
正規輸入品&ファーストオーナーは無料診断会で嬉しい特典

Taylor Guitars Road Showで嬉しい特典
シリアルナンバーで管理された正規輸入品のみ、無料診断会に参加申し込みをする権利が得られます。
ファーストオーナーであれば、ネック角度調整とElixir弦への張り替え(通常¥14,000円前後)までが無料に!
詳しくは、Taylor Guitars Japanの公式ページ無料診断会をご覧ください。
Taylorは世界随一の徹底したフェアブランド
プロダクト、アーティストリレーション、環境問題、アフターサービス、どれをとってもTaylorは向かい合う相手の事を考え抜いている事が分かります。この行動理念こそが、Taylorを全米トップシェアに導いたのではないかと思います。
Taylorのラインナップ
ボディシェイプ(アコースティック6種類+エレクトリック3種類)

グランド・コンサート
- Body Width:15″(381mm)
- Body Depth:4 3/8″(104.8mm)
- Body Length:19 1/2″(495.3mm)
スモール・ボディのグランド・コンサート・シリーズはそのサイズ以上のヴォリュームが特長で、ホーム・レコーディングにも最適です。浅めのボディ・サイズとのマッチングは特にフィンガー・ピッキング向きです。

グランド・オーディトリアム
- Body Width:16″(406.4mm)
- Body Depth:4 5/8″(117.5mm)
- Body Length:20″(508mm)
1994年に発表されたこのシェイプはボブ・テイラーにとって最初のオリジナル・デザイン。
抜群の演奏性は、ライトタッチのフィンガーピッキング・スタイルからストラミングまで幅広くカバーし、ライブからレコーディングにも適しています。

大型ボディを持つフラット・トップギター。1997年ボブがデザインし直すことで、一層クリアな高音と軽やかな中音が加わりました。トラディショナル・プレイヤーのためのトラディショナル・モデル。ヘビーなピッキングに対応できるパワフルな低音と音量が特長です。
2018年に300シリーズ以上のモデルは中止となり、GPシリーズに移行しました。

グランド・オーケストラ
- Body Width:16 3/4″(425.5mm)
- Body Depth:5″(127mm)
- Body Length:20 5/8″(523.9mm)
2013年にアンディ・パワーズによって考案された”新しいビッグ・ボディ・ギター/グランド・オーケストラ”は、深く力強いサウンドでも高音から低音までバランスよく共鳴させることができるジャンボボディの常識を変えるギターです。2020年にはV-Class ブレーシングが採用になり音量とともにイントネーションの精度、サステインがさらに向上しました。

2006年に発表され、GAより大きな容量を備えたGSシリーズは、2020年にV-Classブレーシング採用とともに生まれ変わりました。新たに第二のサウンドホールであるサウンドポート・カッタウェイが搭載され、ピアノのような深いベースと、驚くべきサステインを備え、まさにシンフォニックなサウンド。ソロギタープレイヤーにお勧めです。

グランド・パシフィック
- Body Width:16″(406.4mm)
- Body Depth:4 5/8″(117.5mm)
- Body Length:20″(508mm)
2019年に新たに加わったボディ・シェイプ、グランド・パシフィックは様々な音楽スタイルに合うオールラウンドなギターですが、今までのテイラーのトーンとはまったく違う味付けになっています。暖かく弾きこまれたようなトーンはトラディショナルなトーンが好きなプレイヤーにも気に入っていただけるでしょう。

テイラー・エレクトリック・ラインに新たに加わったセミ・ホロウ・ボディ構造のT3は、コイル・タップ・アプリケーションによってシングル・コイル・トーンを実現し、プッシュ・プルによるトーン・コントロールはセカンド・コンデンサーによって、ウォームでメローなヴィンテージ・トーンの表現を可能にしました。

エレクトリック・ギター・マーケットにテイラーが始めてエントリーしたT5(Thinline Fiveway)シリーズ。1から5までのポジション切り替えによって、アコースティックなサウンドからジャジーなサウンド、クリーンなエレクトリック・サウンドまで表現できます。

テイラーギターズの2014年・新製品はエレクトリック・ホロウボディ T5シリーズをコンパクトにした” T5zシリーズ” がテイラーラインナップに加わりました。すべてのモデルはT5シリーズ同様に5ウェイのスイッチで異なるピックアップ構成の切り替えが可能なため、オールマイティなパフォーマンス・ギターとして重宝するでしょう。更にT5zシリーズの特徴として、エレックトリック色をより高めた”ジャンボフレット、ラディアス指板” となっています。
マテリアル(TOP材7種類+α、SIDE&BACK材13種類+α)
TOP材

シトカ・スプルース
表板用としてはもっともスタンダードな材で、北米西海岸のアラスカからカリフォルニア北部が産地。やや赤みがかかった材で高音域がよく出てパワフルなサウンド特性をもっています。


ハワイアン・コア
最も美しい材のひとつに数えられるハワイ産の木材。スプルース材より少し硬質なトーンを持ち、力強い中域とクリアーな高域。輪郭がハッキリとした粒立ちの良さが特長です。


ルッツ・スプルース
カナダの一部の地域でのみ採れる木材でシトカスプルースとイングルマンスプルースの自然交配種。シトカプルースの弾力性とイングルマンスプルースの美しくきめの細かい白さを持ち、パワフルでボリュームのあるサウンドが特徴。

メイプル
アメリカ北部からカナダにかけてが産地。フレイム・メイプルやキルト・メイプルは特に美しい杢目を持っています。クリアーでブライトなトーンは、ライブやスタジオでのバンド・セッティングに最適なパフォーマンスを発揮します。

シンカーレッドウッド
カリフォルニア州北部の河川に長い間沈んでいた古い稀少なレッドウッド材。シダーのような暖かみのある倍音とスプルースのパンチのあるアタック感をあわせ持つ木材。
SIDE&BACK材

インディアン・ローズウッド
インド東部原産地のインディアン・ローズウッドはもっともポピュラーでトラディショナルなトーン・ウッドです。クリアーでバランスが良く、サスティンにも優れ、マホガニーに比べて、太く重たいサウンドが特徴です。

コア
ハワイ産の木材。スプルース材より少し硬質なトーンを持ち、サイド&バックではマホガニーとローズウッドの特性をもったサウンドがします。コア特有のハッキリとした特徴はフィンガー・ピッキングのサウンドをより個性的にします。

メイプル
アメリカ北部からカナダにかけてが産地。フレイム・メイプルやキルト・メイプルは特に美しい杢目を持っています。クリアーでブライトなトーンは、ライブやスタジオでのバンド・セッティングに最適なパフォーマンスを発揮します。










アーバン・アッシュ
アーバン・アッシュはカルフォルニアでよく見られる街路樹で、60~70年前に植樹されたメキシコ原産のシャメル・アッシュです。Taylor Guitars が取り組む自然保護活動の中で新たに導入した木材で、災害による倒木や区画整理などで伐採されたものから供給されています。
地元の木材を使うことで、新たな都市森林植栽への協力と熱帯の木材の使用を減らします。
トーンウッドとしても魅力的な木材で、ヴィンテージのマホガニーに似てパンチの効いたミッドレンジ、クリアで暖かい低音域、そして鮮明な高音域が特徴です。
おすすめモデルは続編にて!
なるべく短く抑えたつもりですがかなりボリューミーになってしまいました…。続きは下記よりご覧ください。
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