今回はTaylor 徹底解説記事でご紹介しきれなかったおすすめ機種と豊富なラインナップからあなたに最適なギターの選び方についてご紹介します。
この記事はこんな人におすすめ
- ステージで使えるエレアコギターを検討している
- 初心者に最適なギターを探している
- Taylorを検討していて長所と短所を知りたい
- 生音よりもラインサウンドを重視している
徹底解説編は下記リンクより⇓
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Taylor解説記事全米トップシェアを誇るTaylor Guitarsを徹底解説
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Taylorは豊富なラインナップからあなたにベストマッチな1本を選べるブランド
まず、60機種を越える膨大なTaylorのアコギラインナップをざっくりカテゴリ別に分けるとこんな感じになります。
シリーズをカテゴライズしてみた
- コンパクトモデル ¥58,960~(BT/GS-mini/GTシリーズ)
- 初心者向けモデル ¥86,240~(Academyシリーズ)
- メキシコ製モデル ¥101,330~(100/200/Big Babyシリーズ)
- アメリカ製モデル ¥290,400~(300/400/500/600/700/800/Koa/American Dreamシリーズ)
- ハイエンドモデル ¥765,600~(900/Presentationシリーズ)
では、それぞれどんな人におすすめなのでしょうか?1つずつ、誰に何故おすすめなのか特徴を解説していきます。
商品写真をフリックすると別のモデルをご覧いただけます。写真下のモデル名をクリックすると商品ページへアクセスできますので、気になったらチェックしてみてください。
① 気軽に弾ける1本や持ち運び用のギターを探しているあなたへ

コンパクトなBaby Taylor(BT)、GS-mini、Grand Theater(GT)シリーズがおすすめです。ギターに手軽さを求めるなら最良の選択肢のひとつです。
- 気軽に手に取れて持ち運びができる
- 小柄な体格の方や手の小さい方にも間違いなく弾きやすい演奏フィーリング
- ミニギターながら低価格帯だけでなく本格的な演奏ができるGTシリーズもある
- セカンドギターとしてスタンド掛けで自宅に置いておく1本として最適
② 挫折知らずでギターを楽しみたいあなたへ
アンディ・パワーズ氏により「ビギナーが途中でギターをやめてしまわないようにストレス無く弾けるフルサイズギター」として開発されたAcademyシリーズがおすすめです。一度挫折を経験した人にも、再チャレンジを強力にサポートしてくれます。
- 長時間の演奏をストレスフリーにするアームレスト付き
- Fなどのバレーコードを押さえやすくしたエルゴノミックな設計
- 特別設計を盛り込んでいるのにも関わらずTaylorフルサイズギターの中で最もお手頃な価格
③ 本格的なTaylorを手頃な値段で体感したいあなたへ

100~200シリーズがおすすめです。ただ、114ceは廃盤(現在はスポット生産品)となってしまったため、実際に選べるのは110,210と214,224のみです。ブレイシングはV-classではなくトラディショナルでラウドなXブレイシングですのでご注意ください。
- 迫力のあるパワフルな鳴りが手に入る
- ドレッドノートシェイプが選べるのは現在200番台まで
- レギュラーモデルでもKoa、Rosewoodの2種類からマテリアルを選択可
- 艶有りで音に深みが増したPlusモデルとさらにポリッシュドブロンズ・ハードウェア搭載のDeluxeモデルがある
- Plusモデルは軽量かつ頑丈なAeroCaseが付属する
- Deluxeモデルは300以上のクラスと同様にHardcaseが付属する
④ Taylorの真髄に至るモデルを手に入れたいあなたへ

300〜800シリーズがおすすめです。50機種以上の中からあなたにピッタリなモデルを選べるFind Your Fitを体感できます。装飾をシンプルにしたADシリーズ、美しいコアを全面に使用したKシリーズもアメリカ製Taylorのクラフトマンシップを感じられます。
- Taylorの独自ブレイシング「V-Class」が採用されている
- ボディシェイプが5種類マテリアルは約13種類から選べる
- オール単板でメキシコ製に比べて生鳴りの開放感が全然違う
⑤ Taylorの最高峰モデルを手に入れたいあなたへ

900、Presentationシリーズがおすすめです。どれも豪華絢爛、通常ラインナップとは一線を画すデザインで仕上げられています。
- ハイエンドTaylorギター
- 流通量が少なく一本一本が希少
- 飾っていても美しい惚れ惚れするルックス
要チェック!見落としてはならない要素5つ

次に、Taylorを選ぶ際に見落としてはいけない要素を5つご紹介します。それぞれをよく理解したうえでモデルを決めましょう。
直輸入、並行輸入品は無料点検対象外なので注意!
Taylor徹底解説でも説明したように、Taylor Roadshowでの無料点検会は正規輸入品のみ参加可能です。参加できればネック角度調整とElixir弦への交換を無料でしてくれるのでめちゃくちゃおいしいイベント。シリアルナンバーで厳密に管理されており、代理店を通さない並行輸入品はそれだけでデメリットになります。
サウンドハウスやアコースティックギタースギモトで購入する際は注意しましょう。
メキシコ製モデルは専用設計で合板ながらダイナミックな音色
メキシコ製はサイドバックを合板にして高い強度で設計されています。特にバックはアーチバックの構造になっており、本来必要であるバックブレイシング無しでも十分な剛性を持っています。
ブレイシングをなくし、なおかつアーチにしてボディの容積を稼ぐことで、他のブランドのモデルにはないダイナミックな鳴りを実現しています。低価格帯のモデルにも本気で向き合うTaylorの姿勢とテクノロジーの探究心は素晴らしいですね。
メキシコ製とアメリカ製でナット幅が違う
メキシコ製のモデルはナット幅42.9mmで標準的な握り心地なのですが、アメリカ製は44.5mmが基準となっています。細身のネックに慣れている方には若干ネックが太く感じるでしょう。ただ、そこまで大きな問題ではなく44.5mmに慣れれば何も感じなくなると思います。
個人的にはネックは太いほうが好きです。なぜなら鳴りも太く力強くなり、弦ピッチが広くとれて指弾き時のミスタッチを減らせるからです。
400、800は同じマテリアルでも全然音が違う
現行の400はRosewoodモデルとなっており、メーカースペックだけ見ると800と同等のマテリアルです。しかし、実際に弾いてみないと分からない装飾面以外の違いが確実にあります。
私が体感した違いについて、下記にまとめましたので御覧ください。
800 series | 400 rosewood series |
---|---|
艷やかな高音域 | キラッとした高音域 |
重厚な低音域 | しっかりとした太い低音域 |
よく伸びるサスティーン | 音の立ち上がりが早い |
レンジが広い | レンジはやや広い |
400 rosewoodは少し明るめで音の粒が綺麗に立ち上がるイメージ。対して800は重厚でどっしりと懐の深いイメージ。材のグレードなのか、細かな設計の違いなのか、もしくはその両方なのか?
さらに、700シリーズはトップをルッツ・スプルースにすることで若干粗めでパワフルなサウンドに設計されています。アンディ曰く、「800が4Kのテレビだとしたなら、700はブラウン管だ。」らしいです。
余程こだわりがない限りCEがおすすめ
私は通常、何もこだわりが無ければカッタウェイ無しのノンエレアコをお勧めします。
理由は、次の2点です。
私がカッタウェイ無しの 純粋なアコギをおすすめする理由
- カッタウェイがある事であきらかに音が痩せてしまうから。(特に欲しい中低音域を筆頭に…)
- 生音で弾く機会の方が圧倒的に多いので、鳴りの好みを最重要視した方が良いから。
- ピックアップは後から好きなものを付ければ良い。(おすすめはL.R.Baggs Anthem)
そんな私ですが、Taylorのギターは逆にカッタウェイ付エレアコモデルをおすすめしています。
理由は次の通り。
Taylorに限ってはカッタウェイ付 エレアコ仕様をおすすめする理由
- カッタウェイがあろうが無かろうがあまり音が変わらない気がする。それなら演奏性に優れるカッタウェイの方が優秀なため。
- クリアーでローノイズ、高出力で優秀なピックアップが搭載されているため。
前項に関しては、体感として「カッタウェイがあっても音がほぼ痩せない」という見解です。
おそらくTaylorはそこまで考えて設計しているのでしょう。

すご!
ピックアップはTaylorもこだわって製作してほぼすべてのモデルに搭載する力の入れようなので、言わずもがな優秀です。外しておく理由はないですし、Taylor買うならES2も一緒に手に入れるほうが良いと思います。
おすすめモデル
最後に、迷っているあなたへ私からおすすめのモデルをご紹介します。
選択肢の少ないコンパクトモデルは悩んだら見た目で決めていただいて良いと思います。私の体感で、スプルーストップ、マホガニートップ、コアトップ、いずれもそこまで大きな音質の差は感じませんでした。
なので、フルサイズのモデルのみで選出します。数が多すぎて選べない…とにかく決め手が欲しい!という方は、おすすめ理由も含めて是非ご参考にしてください!
214ce Koa
初心者の人で迷ってしまったらとりあえずコレ!
音域が広く、優等生キャラでクセがなく扱いやすいメキシコTaylor!

TOP | スプルース単板 |
SIDE&BACK | ハワイアンコア合板 |
NECK | トロピカルマホガニー |
FINGERBOAD &BRIDGE | エボニー |
NUT WIDTH | 約42.9㎜ |
SCALE LENGTH | 約648㎜ |
ELECTRONICS | ES2 |
FINISH | Satin |
LIST PRICE | ¥203,500(税込) |
CASE | ギグケース |
特徴&おすすめPOINT
- お手頃な価格なのに本格的なTaylorの音色が手に入る
- 高級材ハワイアンコアをサイドバックに使用
- とにかく中庸でどこにも偏りのないサウンドバランス
- メキシコモデルで迷ったらとりあえずコレが無難!
低音域の豊かさ | ★★★☆☆ |
中音域の豊かさ | ★★★☆☆ |
高音域の豊かさ | ★★★☆☆ |
レスポンスの良さ | ★★☆☆☆ |
音量、音圧の強さ | ★★★☆☆ |
ボディの抱えやすさ | ★★★☆☆ |
コスパ | ★★★★☆ |
フレーバー | ・ドライですっきりした倍音 ・メロウ&ブライトな音色 ・オールラウンド |
224ce Koa Deluxe
質の良いコアの杢にグッときたらコレ!全米で売上ナンバーワンに輝いたことのあるベストセラーモデル。
サウンドも決して期待を裏切りません!コア特有のきれいな音の輪郭&暖かみのある中低音を持っています。

TOP | ハワイアンコア単板 |
SIDE&BACK | ハワイアンコア合板(High Grade) |
NECK | トロピカルマホガニー |
FINGERBOAD &BRIDGE | エボニー |
NUT WIDTH | 約42.9㎜ |
SCALE LENGTH | 約648㎜ |
ELECTRONICS | ES2 |
FINISH | Gloss |
LIST PRICE | ¥308,000(税込) |
CASE | ハードケース |
特徴&おすすめPOINT
- グレードの高いハワイアンコアとダークなバーストカラーが激渋
- 驚くほどサウンドバランスが良くメリハリの効いたアプローチが可能
- トップのハワイアンコアはなんと単板(おそるべきコスパの高さ)
- 全米でMartinのモデルを抑えてトップセールスを記録したモデル
低音域の豊かさ | ★★★★☆ |
中音域の豊かさ | ★★★★☆ |
高音域の豊かさ | ★★★☆☆ |
レスポンスの良さ | ★★☆☆☆ |
音量、音圧の強さ | ★★★☆☆ |
ボディの抱えやすさ | ★★★☆☆ |
コスパ | ★★☆☆☆ |
フレーバー | ・ブライト&ディープな音色 ・鳴りはパワフルかつ繊細 ・オールラウンド |

314ce V-class
Taylor定番機種の314は200シリーズ以下と比べると一線を画す貫禄ある鳴り。
オール単板による音の開放感、各音域のまとまりも最高です。

TOP | スプルース単板 |
SIDE&BACK | サペリ単板 |
NECK | トロピカルマホガニー |
FINGERBOAD &BRIDGE | エボニー |
NUT WIDTH | 約44.5㎜ |
SCALE LENGTH | 約648㎜ |
ELECTRONICS | ES2 |
FINISH | Satin |
LIST PRICE | ¥363,000(税込) |
CASE | ハードケース |
特徴&おすすめPOINT
- メキシコ製とは一線を画す開放感のある鳴りで1ストロークしただけで格の違いを見せつけてくる
- 音を鳴らすのが非常に気持ちいいのでいつまでも弾いていたくなる。
- ピッキングの強弱に繊細に反応してくれるので音にニュアンスをつけることができる
- 今まで低価格のモデルを使用してきた人にとっては、確実にもう一段階プレイヤーとしてのレベルを上げてくれるポテンシャルを持っている。
低音域の豊かさ | ★★★☆☆ |
中音域の豊かさ | ★★★★☆ |
高音域の豊かさ | ★★★☆☆ |
レスポンスの良さ | ★★★★☆ |
音量、音圧の強さ | ★★★☆☆ |
ボディの抱えやすさ | ★★★☆☆ |
コスパ | ★★★☆☆ |
フレーバー | ・開放感溢れるピッキングレスポンス ・クリアー&メロウで整った倍音 ・フィンガーピッキングにも最適 |

614ce V-class
メイプルが最初からこんなに良い音で鳴ってくれるとは!
専用設計でどんな音色も奏者の思い通りにコントロールできる素晴らしい音色。

TOP | スプルース単板 |
SIDE&BACK | メイプル単板 |
NECK | トロピカルマホガニー |
FINGERBOAD &BRIDGE | エボニー |
NUT WIDTH | 約44.5㎜ |
SCALE LENGTH | 約648㎜ |
ELECTRONICS | ES2 |
FINISH | Gloss |
LIST PRICE | ¥638,000(税込) |
CASE | ハードケース |
特徴&おすすめPOINT
- メイプル材のための専用設計でサウンドバランスが最強
- 低音〜中音〜高音までどの音域も偏り無く出てくれるのでピッキングニュアンスで強調することができる
- 例えば、低音を効かせたければ低音弦を叩くようにストロークするとラウドでパワフルなベースサウンドを響かせる事が可能。
- ギターと奏者の一体感(シンクロ感)があり、最高に気持ちいい。
- 心地よい音圧と開放的な響きがいつまでも弾いていたいと思わせてくれる
- 上位機種で迷ったらコレで良いと思う
低音域の豊かさ | ★★★★☆ |
中音域の豊かさ | ★★★★☆ |
高音域の豊かさ | ★★★★☆ |
レスポンスの良さ | ★★★★★ |
音量、音圧の強さ | ★★★★☆ |
ボディの抱えやすさ | ★★★☆☆ |
コスパ | ★☆☆☆☆ |
フレーバー | ・抜群のピッキングレスポンス ・ウッディ、メロウ&ブライトな音色 ・オールラウンド |

814ce V-class
Taylorフラッグシップモデルに相応しい文句なしのサウンド!
低音から高音まで非常に広いレンジとダイナミックかつ繊細な鳴り♪

TOP | スプルース単板 |
SIDE&BACK | ローズウッド単板 |
NECK | トロピカルマホガニー |
FINGERBOAD &BRIDGE | エボニー |
NUT WIDTH | 約44.5㎜ |
SCALE LENGTH | 約648㎜ |
ELECTRONICS | ES2 |
FINISH | Gloss |
LIST PRICE | ¥682,000(税込) |
CASE | ハードケース |
特徴&おすすめPOINT
- スタジオミュージシャン御用達のTaylor定番モデル
- どっしりとした低音からきらきらとした高音まで難なく出せるレンジの広さ
- 音圧、音域、レスポンス、全てが高水準でまとまっているTHE優等生
- 2020年からアームレストが標準搭載になり演奏性がさらに向上
低音域の豊かさ | ★★★★★ |
中音域の豊かさ | ★★★★☆ |
高音域の豊かさ | ★★★★★ |
レスポンスの良さ | ★★★★☆ |
音量、音圧の強さ | ★★★★★ |
ボディの抱えやすさ | ★★★★☆ |
コスパ | ★☆☆☆☆ |
フレーバー | ・倍音豊かでウェット ・ダーク&シャイニーの重厚な音色 ・オールラウンド |

Find Your Fit!
いかがでしたでしょうか?Taylorの解説は隅々まで見ていくとめちゃくちゃ細かくなって全て読んでいただくのも大変かと思うので、ある程度割愛させていただきながら進めてまいりました。
もし、追加で記事にして欲しいところ等あればコメントやお問い合わせでお知らせください。
それでは皆さん、引き続き良いアコギライフを!