今朝スマホをいじっていると見過ごせない記事があったのでシェアします。
それは、コロナ禍でうっかり憧れのギターを購入した人たちの「その後」(マネーポストWEB)という記事。
なにやら不穏なオーラが滲み溢れ出てしまっているタイトル。ギターを買って後悔してしまっている人の無念が嫌でも見えてしまいます・・・。
記事の内容を一部引用するとこうです。
今では「高級インテリア」に (Aさん/30代男性/メーカー勤務)
「ギター経験者の知り合いが、『何でも基礎は大事。ギターも同じ』と言うので、好きなアーティストの曲のフレーズを弾いてみたかったけど、我慢して基礎練習をすることにしたんです。でも、ある程度自分なりにこなした後にいざ実践と思っても、実際にはまったく曲は弾けるようにならず、つらくなって、ギターに触れる日が減っていきました。」
家族からの冷たい視線 (Bさん/40代男性/専門商社勤務)
「ギターの音がうるさいと妻と娘からクレームが入ったんです……。最初は『趣味なんだからいいだろ』と反論していましたが、ある日、ついに妻が『ギターなんて無駄遣いするくらいなら、私たちに食事でもおごってほしい』と激ギレ。肩身が狭くなり、かっこよくギターが弾けるようになるには、いろんな意味でハードルが高いことをを知りました」
ゲームのガールズバンドに憧れて… (Cさん/20代女性/IT企業勤務)
「アニメのようになかなかうまくならないし、すぐに指にまめができて……。アコギを譲ってくれた友人も挫折していたと言っていたので、上手になるまでのモチベーションを保ち続けるのがいかに大変かを痛感しました」
"コロナ禍でうっかり憧れのギターを購入した人たちの「その後」"マネーポストWEB より引用
皆さんそれぞれ想いがあってギターを手に入れたのにも関わらず、なかなか手こずっている様子。2019年にフェンダーが発表した統計では、ギターを始めた人のうち90%が90日以内もしくは1年以内に辞めてしまい、残り10%はずっと続けているとの事。
これは、挫折以外では辞めようがない(一生続けられる)ともとれます。ギターとはそれぐらい魅力的な趣味なのです。
一度やってダメだったところは改善して何度でもトライしてもらいたいという気持ちも込めて、ギターの間違った始め方と楽しむための始め方についてという内容で記事を書いていきたいと思います。
基礎は二の次で良い
まずAさんの内容から気になることがありました。
「ギター経験者の知り合いが、『何でも基礎は大事。ギターも同じ』と言うので、好きなアーティストの曲のフレーズを弾いてみたかったけど、我慢して基礎練習をすることにしたんです。」
確かに、基礎は大事かもしれませんが、ギターのスタートアップで最も大事なのは楽しむ事です。基礎を全て身に付けるには膨大な時間をその練習と勉強に注ぎ込まなければなりませんし何より修行的です。
基礎なんて二の次で良いです。あくまで趣味としてギターを始めたいのなら目的別に楽しみながら学んでいくのが一番です。
弾き語りをしたいなら
アコギを始めたい人で最も多いのは弾き語りをしたい人ではないでしょうか。
私もここから入りましたので一番効率的に楽しめる方法をご紹介します。
U-fretで好きな曲を見つける
私が初心者の頃は電話帳のような弾き語り曲集を使用しました。
しかし今は便利なサイトがありまして、ここに行けば邦楽も洋楽もコード譜が掲載されているので楽譜を買う必要はありません。
ここから、自分が弾きたい曲を選んでください。私のおすすめ曲はスピッツのチェリーです。
イントロは飛ばして、歌い始めから練習してもOKです。
頭ではなく手にコードフォームを覚えさせる
コードフォームを覚える際に重要なのは頭で覚えず手に覚えさせてしまうことです。
私はできるだけ何度も同じフォームを押さえて手が感覚的にその形を再現できるようになりました。手順はものすごく単純です。
- 例えば「C」のコードをダイヤグラム通り正確に押さえます(間違った形で覚えるとややこしいので絶対に正しい位置で押さえてください)
- グッと押さえます
- 弦からちょっと指を浮かすぐらい力を緩めます
- グッと押さえます
- 3~4を繰り返しながら指を浮かす距離を段々離して行きます(100回以上やってもいいです)
- 最終的に3でパーの状態からCを押さえられるようになればOKです
パーの状態から正しいコードフォームを押さえられれば、コードチェンジも素早くできるようになるはずです。
あとは弾きたい曲に必要なコードの数だけ同じ作業を繰り返せばいいのですが、
その日にできなくても悲しまなくて大丈夫!
「結局全然できんかったわ〜。。。」とその日を終えて次の日に練習を再開するととたんに
「え!?なんか今日できるんやけど?!」と何故かレベルアップしているというのはあるあるです。
諦めずに毎日触るようにしてみてください。必ず努力は報われます。
右手のストロークはダウンだけで始めて良い
右手は肘と手首の使い方を意識してひたすら練習あるのみ!
右手の振りは慣れるまで1小節あたり
「⇓、⇓、⇓、⇓」
(ジャン、ジャン、ジャン、ジャン)
のフォービート(全部ダウンストローク)で始めましょう。音が綺麗に出てなくても全然OKです。そのうち嫌でも出るようになります。
慣れてきたらアップストロークを加えた8ビートに挑戦しましょう。
「↓↑、↓↑、↓↑、↓↑」
(ジャカ、ジャカ、ジャカ、ジャカ)
アップストロークは難しく感じますが最初だけですので頑張って慣れましょう。すると、より音楽的になってきます。
8ビートにも慣れてきたらチェリーみたいなノリのポップスなら
「⇓、⇓、⇓、↓↑、↓↑、⇓、⇓、↓↑」
(ジャン、ジャン、ジャン、ジャカ、ジャカ、ジャン、ジャン、ジャカ) ※難しいです。
ポイントはゆっくり正確に、右手に動きを覚えさせながら徐々に曲のテンポまで早めていくことです。ここまで弾けるようになったら、あなたはギターを辞めない10%の人たちへ仲間入りです!
ソロギターがしたいなら
はじめからソロギターに挑戦するのは弾き語りよりハードルが高いですが、決して無理ではないです。是非やってみてください!
You Tubeでお手本を見ながら真似する
最大のメリットは
「手元が見れる」
まず、いきなり譜面を見るのはおすすめしません。TAB譜とはいえソロギターの音符の多さに、実際にやるよりも難しく感じてしまうと思います。
楽譜を見て頑張るよりも、音源を聴いて演奏動画を見て完コピした方が圧倒的に簡単に習得できます。
また、ここでも私おすすめの曲をご紹介すると、押尾コータローさんの「風の詩」。この曲はテンポがゆっくりで気持ちを乗せやすいのと音数が少ないのでソロギターはじめの一歩としては非常に優秀だと思いますので、いいなと思ったら是非やってみてください。
Merry Christmas Mr.Lawrenceも良いですよ。ただ、チューニングがレギュラーでなく「DADGAC」なのと、ハンマリングの鍛錬が必要なのでちょこっとハードルが高いです。
ただ、弾きたいという気持ちが大事です。その気持を維持しつつ練習すれば絶対に弾けます。
動画で分からない所は楽譜を購入して確認する
動画でやれるところまで学習したら、楽譜を購入して曲を完成させましょう。
先程ちらっと書きましたが、楽譜に起こすとこんなに複雑な事をやっていたのか、と驚くと思います。そこまで上達したならば自信を持ってください。音符を見てビビらなくても良くなります。
やりたいことを「とにかくまずはやってみる」が大事
「やった自分」と「やらなかった自分」を想像する
とにかくやりたいと思ったらその熱力が下がらないうちに行動に移してしまうのが得です。
やるチャンスが折角できたのに、やらないで終わってしまう事が本当にもったいないです。
ご近所だけでなく家庭内での騒音対策はマスト
迷惑は迷惑。迷惑な趣味は辞めさせられて当たり前。
きちんと騒音対策しましょう
Bさんは趣味なんだから目を瞑ってくれと奥さんに言ったようですが、それはかなりマズいですね。汗
あなたがギターを弾いている時間、ご家族の方にとっても同じように自由に使える時間がありますよね。
ギターの練習音は、「弾いて聴かせて」と言われない限りどんなに美しく曲を弾いていても騒音だと思ってください。
上記写真の「弱音器」。660円(税込)で売っているので、これを買って装着しましょう。取り付ける位置によって消音具合を調整することができ、かなり効果が高いです。
私が試した消音器具の中で最もコスパが良い商品で是非おすすめです。
参考【消音、減音】ご近所迷惑はもう考えなくて済む!一番安くて楽にできるギター騒音対策!
いつもお仕事ご苦労さまです!アコギを弾く時間は作れていますか? 夜遅い時間になってしまってあまり音が出せない… 家族から苦情が出てしまいあまり練習ができない… 今回の記事はそんなあなたへ、お持ちのアコ ...
続きを見る
意志の力<環境を構築する
本気でやるなら環境も整える
「意志力」よりも「環境の力」の方が強い
ということはもう随分前から言われています。頑張るという気持ちよりも頑張れる環境を作り上げる方が効率的に、かつ挫折しにくくなるのは間違い有りません。具体的には次の3項です。
弾きやすいギターを選ぶ
弾きにくいギターでの練習は地獄と化す
Cさんは指にまめができるほどギターを弾いたものの上達を諦めてしまったそうですね。
まめができるほど弾いたのに上達できないギターはおそらく弾きにくいギターです。
ギターを購入する際、少なくとも
「弦高を12F上で6弦2.5mm以下、1弦で2.0mm以下」で調整してもらいましょう。
追加料金がかかるかもしれませんが、最低限のセットアップです。
さらに弾きやすくするのであればコンパウンド弦を張ってもらうようにしましょう。
これで指にまめができることも初心者の壁と言われているコード「F」が必要以上に難しくなることもありません。
参考【初心者必読】アコースティックギターの相場は?価格帯別にアコギの特徴を解説!
これからギターを始めようとしている方や、自分で買うのが初めての方へ向けたギターの相場事情を解説していきます。 この記事はこんな人におすすめ どんなギターを買えばいいのか知りたい 価格による違いを知りた ...
続きを見る
関連記事初心者はこれで始めるべき!おすすめアコギ4選
この記事では、これからギターを始める方へおすすめのモデルをご紹介いたします。 選ぶ基準 大きすぎるモデルは長時間練習がつらい 「どんなギターを選べばいいの?サイズは一緒?」 似たような形のモデルが多く ...
続きを見る
ギタースタンドを使う
ケースにしまうよりも毎日触れる機会が増えるので上達スピードアップに貢献
ケースにしまい込んでしまうと、次に出す時が億劫になりそのままタンスの中にしまわれてしまう、なんてことも。。。
ギターはいつでも目に触れる&すぐに手に取れる状態にしておきましょう。
音楽教室に通う
最強の環境構築はコレ
教室に通うことで強制的に練習をする時間を作ることができます。先生は何人もの生徒にギターを教えてきたプロです。Q&Aもリアルタイムでできるため一人で練習するよりも格段にスピーディに上達することができます。
参考最近流行りのYoutubeでギター練習ってどうなの?音楽教室と比較したメリットとデメリット紹介
ギターってただひたすらがむしゃらに練習しても上手くならないんですよね。ギターを初めて触ってから数ヶ月でライブデビューする人もいれば、数十年間ギターをやってるのにリズムも音程も合わない人もいます。どうし ...
続きを見る
ギターは弾けるようになるまで何度でもトライしましょう!
私もCさんと同じような経緯で一度ギターを挫折しましたが、今では一生の趣味としてギターを続けています。
問題があるならひとつずつ解決していって、諦めなければ絶対に弾けるようになります。
弾ける自分を想像しながら、少しずつ楽しみましょう♪
どうしても弾けない!という方はメニューのお問い合わせから個別のご連絡ください。ご相談お待ちしております。
それでは、今回の記事はここまで。また次回!